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TSMC、富士通合弁に過半出資か


ニュース 電子 作成日:2013年3月1日_記事番号:T00042353

TSMC、富士通合弁に過半出資か

 1日付経済日報によると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は富士通の三重工場300ミリ(12インチ)ラインを移管する新会社設立に出資比率50%以上となる最大100億台湾元(約310億円)を投じる予定だ。早ければ上半期に計画を決定し、下半期に始動する。TSMCにとっては初の海外12インチウエハー工場となり、富士通以外の日本の半導体メーカーからも受注獲得が期待できる。

 富士通は2月初旬にファブライト化を進める半導体事業再編の一環として、先端プロセスのシステムLSIでパートナーシップを構築しているTSMCを含むファウンドリー新会社に対し、三重工場の300ミリライン移管を検討していると発表していた。

大幅なコスト抑制効果

 経済日報によると、TSMCは富士通と接触があることを認めたが、提携内容は未定だと説明。台湾で工場を管理する方針は不変だと強調した。

 業界では、TSMCはわずか100億元未満の出資で合弁会社の主導権を握るとみられている。ある設備メーカーは、TSMCが過半を出資して新会社を管理する人材を派遣すると予測。仮に12インチ工場を1基建てれば通常600億元はかかるが、富士通の三重工場に設備があるため、TSMCは大幅なコスト抑制が図れると指摘した。

 新会社はTSMCにとって上海市の松江工場、投資先の米ウエハーテック、シンガポールのSSMCに続く4カ所目の海外生産拠点となり、「Fab16」と名付けられる見通しだ。

受注の7割確保、稼働率が安定

 設備メーカーは、蘭フィリップスから分社したNXPセミコンダクターズとの合弁、SSMCに倣い、TSMCは富士通との合弁会社設立に伴う協定で、受注の70%を富士通から、残り30%をその他の日本の半導体メーカーから受注することになると予測した。TSMCは円安を追い風に、日本での急成長が期待できそうだ。TSMCの売上高は現在70%を米国が占め、日本は4%にすぎない。

 半導体業界関係者は、日本の半導体メーカーが近年12インチ工場への投資を縮小する中、技術的リードを誇るTSMCは、合弁を通じて保守的な日本メーカーの信頼を得て、受注を拡大できると指摘した。

 バークレイズ証券も、外部への生産委託を嫌がる日本メーカーに食い込み、富士通以外からも受注を獲得する可能性があると指摘した。一方で、日本での工場設立は台湾以上にコストがかさみ、粗利益率が低くなる上、ノウハウ流出の懸念があると警告した。

【表】