ニュース 社会 作成日:2013年3月22日_記事番号:T00042711
出版業界が2年に1度実施している調査で、台湾人が1年間に読む本の数は平均わずか2冊にとどまることが明らかとなった。政府が「文化立国」を掲げる一方で市民の読書量は日本や韓国の5分の1にすぎないとのデータに江宜樺行政院長は、文化部および教育部に読書人口の拡大を図るよう求めた。
問題となったデータは、21日に龍応台文化部長が「台湾出版産業発展策略」と題して行った報告の中で、「台湾人の読書意欲低下は出版産業にとって大きなリスクだ」と危機感を促すために示したもの。「年間読書量2冊」という数字のほか、台湾人が書籍購入にかける費用は年間1,536台湾元というデータも取り上げられた。
ただ、この「年間2冊」という数字については「『読んだ本の数』か『購入した本の数』かはっきりしない」との疑問も呈されている。印刻出版社の初安民編集長は「多くの人が図書館で本を借りており、読書をしていないわけではない」と述べた。
許秋煌文化部次長も「台湾人はパソコンで資料を見ることを好み、最近はスマートフォンやタブレット型PCの流行で、紙の本を読んだり買ったりする機会がさらに減少している」と分析。一概に「読んでいない」とは言えないようだ。
ただ台湾の出版業界の低迷は事実のようで、業界の2011年売上高は764億元で前年比5.4%減少した。
ちなみに大手書籍販売サイト「博客来」の昨年の売り上げトップ10には、1位の『真原医』(楊定一・医学博士)をはじめ健康に関するものが2冊、ダイエット・美容に関するものが3冊、小説など文学類3冊が入った。
新経典出版社の葉美瑶編集長は、新しいもの好きの台湾の読者はインターネットを通じて知識を得ることが多いが、医療や健康などに関する情報については編集者や専門家の目を通過した紙の本を信頼していると分析した。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722