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教育部の荘国栄主任秘書、言いたい放題で人気沸騰


ニュース 社会 作成日:2007年12月12日_記事番号:T00004291

教育部の荘国栄主任秘書、言いたい放題で人気沸騰


 台北市の台湾民主紀念館(旧中正紀念堂)の正面楼門の「大中至正」の題字を先週末に「自由広場」に変更した際、推進に当たった教育部のスポークスマンとして連日マスコミに登場し、「絶対多数の台湾人にとって、蒋介石は独裁者」など、台湾本土派の立場で言いたい放題の発言を繰り返しすっかり有名になったのが、杜正勝教育部長の右腕で47歳独身の荘国栄主任秘書だ。その率直かつ辛らつなかつ物言いに、野党支持者は激しく非難、一方、民進党は立法委員たちが称賛の花束を贈呈するなど、大いに注目を浴びた。
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中正紀念堂の終えんを象徴する人物の1人となった荘国栄氏。「あまりしゃべりすぎるな」と母親から注意を受けたことも明らかにした(中央社)


 荘国栄氏は台湾民主紀念館の文字撤去が始まった6日、文字撤去に反対するカク龍斌台北市長(カクは赤におおざと)に対して、「度胸があるなら法廷へ出て来い。泣きべそかかせて母親のところへ帰らせてやる」と悪態をつき、一夜にして本土派の人気が爆発した。

 その後も、台湾主体意識に関する論争に発展することを避けるためか、この問題で静観を決め込んだ馬英九国民党総統候補を「女々しい」「いくじなし」と罵り、カク台北市長のことを「ゲイみたいだ」と発言するなど、とても教育部の官僚とは思えぬ発言で注目を集めた。

 それもそのはず、実は荘氏は生え抜きの官僚ではない。台湾大学法学部を卒業後、ドイツのミュンヘン大学で博士号を取得し、99年に台湾へ戻ってからは台湾経済研究院副研究員を経て、政治大学公共行政学部の助手を務めた。専門は行政法、憲法経済行政法、マスメディア法で、杜正勝教育部長に気に入られて、今年8月に主任秘書に就任したばかり。

 荘氏の大学時代の恋人は、杜教育部長の令嬢の家庭教師だったとか。それが縁での大抜擢かどうかは知る由もないが、大学時代は目立たない学生だった彼の豹変ぶりに、同級生も驚きを隠せないようだ。

 「民進党に新たなヒーロー誕生」の声も聞かれる一方で、数々の直球発言に素養を疑う声も挙がっている。口は災いの元、さてこれからどうなることやら。