ニュース 電子 作成日:2013年4月19日_記事番号:T00043207
ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の張忠謀董事長は18日、28ナノメートル製造プロセスの需要が強く、第2四半期は前期比16〜17.5%増収を達成できると強気の見通しを示した。9割を28ナノ以降の先進プロセスの増産に充てる2013年の設備投資計画も、90億米ドルから台湾ハイテク業界史上最高の95億〜100億米ドルに上方修正した。顧客アルテラがインテルの14ナノを選択したことに初めて触れ、新規顧客の受注獲得を強化すると同時に、既存顧客の流出も完全に防ぐと強調した。19日付蘋果日報などが報じた。
TSMCの第2四半期業績予測は、モバイル端末の強い需要から売上高が1,540億〜1,560億台湾元(約5,060億〜5,130億円)、粗利益率が47.5〜49.5%と大幅に向上し、売上高・利益ともに過去最高を更新するというもの。外資系証券会社の間では、グローバルファウンドリーズ(GF)、聯華電子(UMC)に受注を奪われ、第2四半期売上高は前期比5%増にとどまると予想されていた。同日発表した第1四半期業績は、▽売上高、1,327億5,500万元(前期比1%増)▽粗利益率、45.8%(同1.4ポイント低下)▽純利益、395億7,700万元(同4.9%減)──。
28ナノ生産能力、3倍へ
張董事長は、28ナノが売上高に占める割合は第1四半期の24%から、年末に30%を突破し、生産能力は3倍に増えると予測した。20ナノは多数の顧客が年内にテープアウト(設計完了)し、来年第1四半期に量産に入り、1〜2年目の生産額は28ナノの1〜2年目のそれよりも多くなると予想した。16ナノ立体構造トランジスタ(FinFET)の量産時期も繰り上げると宣言した。従来計画では20ナノの2年後、16年だったが、15年に前倒しする。
張董事長は、今年の半導体世界市場の成長率予測値を従来の3%から4%に上方修正した。うちIC設計は9%で変わらず、ファウンドリーは従来の7%から10%増に引き上げた。
アルテラの「浮気」深刻視
張董事長は、大口顧客のアルテラがインテルの14ナノプロセスを採用することは非常に残念だと述べた。14ナノの受注を奪われてもTSMCの財務上の影響は小さいが、アルテラは長年の重要顧客で事態を重く見ており、社内で再発防止に向け十分話し合ったと明かした。
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