ニュース 電子 作成日:2013年5月6日_記事番号:T00043491
宏碁(エイサー)は米国時間3日、ノートパソコン、タブレット型PCの新製品4機種を発表した。中でも注目されるのは7.9インチの低価格タブレットPC「Iconia(アイコニア)A1」だ。販売価格が169米ドルとクアッドコアCPU(中央演算処理装置)搭載の従来のブランドタブレットPCの半額以下で、世界最低価格となる。同社は今年、低価格を武器にタブレットPCの世界市場で5位以内を目指す。6日付工商時報などが報じた。
「アイコニアA1」には、着脱式のブルートゥースキーボードも接続可能だ(エイサーリリースより)
アイコニアA1は、170度の広視野角IPSパネル(解像度768×1,024)、CPUチップに聯発科技(メディアテック)のクアッドコア「MT8125」、基本ソフト(OS)にグーグルの「JellyBean(アンドロイド4.2)」を採用している。また、同社が独自に開発した「Touch Wake App」技術を搭載し、スタンバイ状態の際に、ディスプレイに5本の指または両手の親指を軽く触れるだけで、通常モードに戻すことが可能だ。生産は緯創資通(ウィストロン)が手掛け、今月末に発売となる。
世界シェア、3位も照準
エイサーはすでに今年1月、7インチの低価格タブレットPC「アイコニアB1」(台湾販売価格4,990台湾元=約1万3,000円)を投入し、好評を得ている。王振堂エイサー董事長は、今年のタブレットPCの世界市場規模は約2億台で、2年後には3億台に拡大すると予測。同社は今年世界シェア5位以内を目指し、仮に出荷台数が1,000万台を達成できれば次の目標は3位以内に設定すると語った。
タッチとキーボード搭載が主流に
同日発表したノートPCの新製品で、最も注目を集めたのは変形型の「Aspire R7」だ。ディスプレイサイズは15.6インチで同社特許の「Ezelヒンジ」を使用しており、オールインワン(モニター一体型、AIO)、タブレットPCへの変形が可能になる。王董事長は、「タッチスクリーンとキーボードの両方を使う時代が到来し、今後主流になる」との見方を示し、Aspire R7は両機能の利便性向上のために開発、設計された製品だと自信を見せた。今月14日から米家電量販店大手のベストバイで先行発売する。販売価格は999米ドルだ。
顧客ニーズ至上に転換
王董事長は、タブレットPCとタッチパネル搭載ノートPC市場を好感し、第2四半期のノートPCとタブレットPCの販売台数は前年同期比0~5%増の700万台以上と予測。同社はタブレットPCの販売が不調だったことに加え、ノートPC市場の低迷によって四半期ベースでマイナス成長が続いていたが、ようやくプラス成長に転じる見通しだ。
これについて王董事長は、以前はマイクロソフトとインテルの「ウィンテル」陣営の製品計画に合わせて開発を行い、必ずしも市場の需要に合わないものを広告マーケティングで販売する手法に陥っていたと指摘。しかし重要なのは顧客で、大規模な市場調査を行い、その結果を製品開発や販売店との協力、広告設計に落とし込み、進化した新製品を不断に供給していきたいと今後目指す方向性を語った。なお、今後はタブレットPC、タッチパネル搭載ノートPC、ウルトラブック(超薄型軽量ノートPC)の各市場での上位を目標とし、従来型ノートPCの販売台数拡大には注力しない。
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