ニュース 社会 作成日:2013年5月10日_記事番号:T00043569
台塑集団(台湾プラスチックグループ)を一代で築き上げ、「経営の神」と呼ばれた故・王永慶氏(2008年に死去)は、遺産が500億台湾元を超えるという大富豪だったが、そんな大金持ちを祖父に持つことを全く知らないまま育ち、今もグループの資金に頼ることなく独力で飲料スタンドを経営している孫がいる。
王永慶氏は生前3人の妻を持つことで知られていたが、08年に91歳で亡くなった後、4人目の妻の子どもだと主張する羅文源氏が現れた。ただ、親族の多くは羅氏が親類であると認めておらず今も訴訟が続いているが、王永慶氏の長男、王文洋氏は、羅氏が弟であると認めている。
4人目の妻も含めると、王永慶氏の孫は30人に上るが、そのほとんどはグループ企業の要職に就いたり、グループからの資金援助を受けて投資事業を営んでいる。
しかし羅文源氏の長男、羅念祖さん(34歳)は大きくなるまで王永慶氏が祖父であるとは知らずに育ち、大学2年生の時、カナダへ留学する前に母親に連れられて初めて祖父と会ったという。
その後も念祖さんは台プラとは全く関わりのない人生を送り、台湾ソニーでの3年間勤務、友人と共同出資による韓国での飲料スタンド経営などを経て、このほど台北市の東区商圏に飲料スタンド「SOMA」をオープンした。
自ら店に立ち、1日に160杯以上のドリンクを作るため指が筋肉痛になるという念祖さんは、「台プラグループから援助を受けたいとは思わないか?」と質問され、「それを考えた時点で事業は半分失敗だと思う。自分の力でやって行きたい」と力強く答えている。
ぜひ独力で事業を成功させ、「経営の神」のDNAを持つことを親類たちに認めさせてほしいものだ。
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