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記事番号:T00044059
2013年6月5日15:51

 高雄市に敷設される台湾初のライトレール(軽量軌道、LRT)が4日、前鎮区の車両基地予定地で着工した。高雄環状LRTは2期に分けて工事を進め、第1期(8.7キロメートル)は、台湾鉄路(台鉄)の前鎮操車場から西子湾(鼓山区)までを結び、2014年末完成、15年の開通を目指す。第2期は地下化工事に伴い開通が当初予定の19年から17年に前倒しとなる予定で、外部への経済波及効果560億元が見込まれている。5日付工商時報などが報じた。


陳市長(左2)は、100年の歴史を持つCAFは安全で利便性の高いLRTを建設してくれると信じていると語った(高雄市リリースより)

36駅を設置

 高雄環状LRTは高雄市中心部の外郭を1周する全長22.1キロメートル、36駅を予定している。総工費は165億元で、中央政府が64億元、高雄市政府が約101億元を拠出する。台鉄や高雄都市交通システム(MRT)紅線、橘線と接続し、既存鉄道の乗客増加が見込める他、現在開発が進められている▽亜洲新湾区▽高雄多功能経貿園区(高雄多機能経済貿易園区)▽農16特区▽美術館特区──などの重要地域を結ぶ。完成後、年間延べ404万人の観光客訪問と観光業の生産額134億8,000万元の創出のほか、外部への経済波及効果560億元、就業機会8,000件創出を見込んでいる。

 同日行われた着工式には約300人が参列した。第1期工事を長鴻営造と共同で落札したスペインの鉄道車両メーカー、CAFのホス・エスナオーラ国際業務総裁は、高雄環状LRTは世界初の全線無架線システムを採用する他、最新技術の投入でエネルギーを35%節約でき、列車設計にも気を配ると表明。快適で先進的なLRTは、台湾を代表する輸送機関になると自信を示した。

 陳菊・高雄市長は、世界の公共交通機関は営利目的ではなく、利用者へのサービスと位置付けており、高雄市も市民の利便性や福祉に責任を負う必要があると語った。

 一方、元高雄県長の楊秋興行政院政務委員は、将来的には鳳山区や観光名所の澄清湖(鳥松区)へも延伸する第2のLRTを建設し、さら営業効率を高めたいと述べた。

MRTは経営危機

 一方08年に開通した高雄MRTは利用者が伸び悩み、経営危機に陥っている。このため高雄市議会は4日、高雄MRTの15億元の増資を認めた。今月末にも実施される予定だが、増資が認められなければ7月には破綻も免れられない状況だった。

 高雄MRTは、建設費1,813億元で、行政院と高雄市が1,500億元以上を出資した。高雄市はMRTが運行停止となれば市民生活に悪影響が及ぶこと、また03年に市政府、運営会社の高雄捷運(KRTC)、銀行で締結した契約で、KRTCが破産した場合は市政府が買収し、出資者は新たな資金負担の責任を負わないことになっているため、こうした事態を避けるべく増資の同意に至った。 

【表】

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