HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

台湾経済の前途、「今年が鍵に」=米国商会


ニュース その他分野 作成日:2013年6月7日_記事番号:T00044111

台湾経済の前途、「今年が鍵に」=米国商会

 台湾に進出する米国企業で構成する台北市米国商会(商工会議所)は6日発表した2013年度版の白書で、台湾政府に対し、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)加盟を目標に魅力的な投資環境作りが急務だと訴えた。今後1年で台湾経済の前途が決まり、直ちに行動に移さなければ、中国や韓国などが急成長を遂げるアジアで取り残されると警告した。7日付聯合報などが報じた。


アラン・ユースデン会頭は、馬英九総統にレームダックのレッテルが貼られるまでのカウントダウンは既に始まっていると述べ、改革の取り組みに残された時間は少ないと示唆した(6日=中央社)

 米国商会は台湾が採るべき3つの方途を掲げた。

 1点目は、海外の企業に台湾を理想的な投資先だと認識させるため、投資を呼び込んで就業機会を創出し、経済を活性化することだ。このため、政府は税金を十分に投じて公共事業を推進することが必要だと指摘した。

 2点目は、製品やサービスの競争力を維持し、台湾が経済的に孤立するリスク低減を図るため、構築が進みつつある地域経済の枠組みに参加することだ。韓国は欧州連合(EU)、米国との自由貿易協定(FTA)を発効させたが、台湾は政治的な制約からFTA締結が困難なため、最善の選択肢はTPP加盟だと指摘した。TPP加盟に向けて必要な政策立案と法規改正に取り組むべく、政府上層部から成る専案小組(専門小委員会)を立ち上げるよう提言した。

 3点目はインフラ環境の整備で、特に電力供給が経済成長を支えると指摘した。現在、台湾電力(台電)第4原子力発電所(龍門発電所、新北市貢寮区)建設の是非が議論されているが、いずれの決断を下すにせよ適切なコストで十分な電力供給を確保しない限り、台湾経済は衰退の一途をたどると警告した。その上で、住民投票の結果として建設をストップするならば代替案を用意すべきだと提言した。

外資の投資、韓国の3分の1

 台湾は労働力の全体水準、管理人材、製造技術やテクノロジー力、法治などファンダメンタルズ(基礎的諸条件)の優位性は残っていると認めつつ、国際競争力を証明するのは海外・台湾企業による台湾への投資資金の規模だと強調。外資の台湾投資は昨年55億6,000万米ドルと、韓国(163億米ドル)の約3分の1にすぎず、タイ、ベトナム、インドネシア、香港、シンガポールなどと比べても少ないと指摘した。台湾投資の意欲減退の一因として、投資審査の期間が無駄に長く、差し戻しの根拠が不明な点を挙げた。また、外国人の台湾投資が100万米ドル以下に限り審査免除の事後届け出制に変更されるが、わずかな緩和にすぎないとして上限引き上げを要望した。

経建会、自由化続行を表明

 行政院経済建設委員会(経建会)の管中閔主任委員は6日、経済自由化推進、TPP加盟の目標に変更はなく、規制緩和を加速して台湾経済を活性化させると表明した。

 江宜樺行政院長は経建会の報告を受けた後、消費拡大、台湾投資促進など13項目から成る景気刺激策を着実に執行するよう各部会(省庁)に指示すると話した。