ニュース その他分野 作成日:2013年6月13日_記事番号:T00044189
中台間の海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)でアーリーハーベスト(関税の早期引き下げ品目)の対象外となった一部石油化学製品、液晶パネル、総合切削工具、自動車の完成車について、台湾政府は中国での輸入ゼロ関税を勝ち取るべく、交換条件を検討しているようだ。引き換えに、中国からの輸入を禁止している約2,000品目の開放や、関税以外の貿易障壁の撤廃を図って、ECFA後続協議の物品貿易協議の年内妥結を目指す。13日付経済日報が報じた。
行政院大陸委員会(陸委会)の林祖嘉副主任委員は先日、年内にECFA後続協議を調印できると見通しを示した(中央社)
台湾が中国からの輸入を禁じているのは農作物600~700品目や工業製品1,000品目余り。このうち世界貿易機関(WTO)加盟国に対して輸入を開放している農作物や、金属材料、鋼材・鋼板、自動車部品、紡織品などセンシティブ工業製品は計500品目余りに上る。こうした中国以外からは輸入を認めている品目は、優先的に開放を検討する。政府関係者は、動植物、食品、医薬製剤などもこの中に含まれ、どの程度開放するかおよび台湾産業に打撃を与えないか検証を進めていると明かした。また、中国からの輸入禁止を撤廃しても水際で の管理体制を採る方針だと話した。
台湾は中国が求める中台間の貿易関係正常化に応え、輸入開放を交渉カードとすることで、これまで良い反応が得られなかった4大産業のゼロ関税に同意を引き出す構えだ。
合意困難の見方も
ただ、5大汎用樹脂、液晶パネル、総合切削工具、完成車は中国のセンシティブ産業に当たり、中国はこれまでゼロ関税を堅く拒んできた。台湾は従来、一挙にゼロ関税を実現することを希望していたが、段階的なゼロ関税へと譲歩する姿勢を示しても首を縦に振らない。
関係者は、完成車は輸入受け入れ枠で台湾1万台・中国20万台の比率から中国10万台に譲歩しても中国の承諾は得られておらず、総合切削工具は中国の産業高度化に関わるためさらに難易度が高いとの見方を示した。
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