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看護師不足が深刻、点滴受けながら勤務も


ニュース 社会 作成日:2013年6月21日_記事番号:T00044320

看護師不足が深刻、点滴受けながら勤務も

 台湾でここ数年、看護師不足が社会問題化する中、点滴を受けながら勤務を続ける女性看護師を写した画像がこのほどインターネット上で広まり、ネットユーザーなどから「看護師は病気になっても病人の世話をしなければならないのか」「政府の対策は全く効果を上げていない」といった声が出ている。

 今回ネットに広まった画像をフェイスブックに投稿したユーザーによると、花蓮の門諾会医院を訪れた際、細身で顔色の悪い夜勤の看護師が左手で点滴装置を、右手で薬を載せたカートを押し、ふらふらしながら病室を回っている姿を見て心が痛み、写真に残したのだという。

 門諾会医院の劉明莉・看護主任によると、写真に写っているのは勤務歴3年になる24歳の看護師で、体調不良により前日に嘔吐(おうと)や下痢などの症状が出ていたため、当日出勤した際、医師の診察を受けたが、その後体調が回復したとして勤務に就いていたそうだ。

 看護師長が「帰って休んではどうか」と声を掛けたものの、彼女は「同僚に負担を掛けたくない」として業務を続けると言い張ったのだという。

 なお当日の夜勤は、54人の患者に対し看護師3人体制で、1人当たり18人を世話する状況だった。これに対し同医院の賴泉源副院長は「当病院では446人の看護師が必要だが、100人近く不足している」と語り、こうした状況が点滴を受けながら勤務を続けなければならない事態を生み出していることを認めている。

 看護師不足について行政院衛生署は、政府が夜勤手当などを支給することで、不足人数は昨年の約7,000人から今年は約3,000人まで縮小したと強調しているが、現場の医師などは「大多数の病院では仕事がきついため若い看護師が仕事を辞め、残された看護師の仕事が増える悪循環が続いている」と指摘している。

 このため病院では報酬を引き上げて看護師の充実を図っているが、月給4万台湾元以上を提示してもなかなか人が集まらない状況だという。