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LPLが彩晶に31.7億元出資、台韓パネルで初の提携


ニュース 電子 作成日:2007年12月18日_記事番号:T00004439

LPLが彩晶に31.7億元出資、台韓パネルで初の提携

 
 韓国パネル大手LGフィリップスLCD(LPL)が、瀚宇彩晶(ハンスター)に対し、3.42%、総額31億7,000万台湾元(約110億円)の出資を行うことが決まった。LPLは液晶テレビ向け大型パネルでのサムスンとの激しい競争の結果、パソコン用パネルに振り向ける生産ラインが不足し、このことが中小型パネルに強い彩晶との提携を促したもようだ。なお、台湾と韓国のパネルメーカーの間で戦略的提携が結ばれたのは今回が初となる。18日付工商時報などが伝えた。

 
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 彩晶は今回、1億8,000万株の特別株を発行し、LPLは1株17.6元で買い取る。17日の終値に対し38.6%ものプレミアムを上乗せする計算だ。LPLはこれにより、焦佑麒彩晶董事長の親族の経営する華邦電子(ウィンボンド・エレクトロニクス)、華新科技(ウォルシン・テクノロジー)に次ぐ3位株主となる。LGグループと彩晶グループは、彩晶傘下の瀚斯宝麗(ハンスフリー)がLPLから32、42、47インチ型液晶テレビパネルを調達し、彩晶もLG化学やグループ企業から偏光板や冷陰極蛍光ランプ(CCFL)を調達するなど、以前から密接な関係にあった。

市場での地位を強固に

 周定輝彩晶総経理は17日、来年予想されるパネルの供給不足が今回の提携の大きな要因となったと指摘した。LPLは将来、19型および17型ワイドスクリーンパネルを優先的に彩晶の第5世代工場での製造に回し、自らは第8世代ラインに集中することになるという。同業者間で生産能力を補完することにより、市場での地位をより強固にしたい考えだ。

 彩晶は現在、南部科学工業園区(南科)の第6世代工場(第7.5世代ラインが設置可能な規格)建設が中断しており、焦董事長には、LPLとの協力でこれを再開し、第7.5世代ラインを設置したいという思惑もあるとみられる。

中小型専念で活路開く


 友達光電(AUO)と奇美電子(CMO)パネル大手2社が積極的に次世代工場への投資を決め、大型テレビパネルに注力する中、中堅メーカーである中華映管(CPT)と彩晶は、中小型パネルに専念し住み分けを行うことで活路を開いてきた。

 最近はEeePCやOLPCなど低価格パソコンブームによって7インチパネルの需要が高まっており、また、全地球測位システム(GPS)やデジタルカメラなど中小型パネルの応用先が広範になっている。このため、中堅パネルメーカーの先行きも明るいとみられる。

 彩晶の株価は18日、LPLとの戦略的提携を好感し、取引開始直後からストップ高(13.55元)となって引けた。