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紅茶がこぼれてやけど、ファストフード店に賠償判決


ニュース 社会 作成日:2013年7月3日_記事番号:T00044526

紅茶がこぼれてやけど、ファストフード店に賠償判決

 6年前、ファストフードチェーン、頂呱呱(T.K.K.フライドチキン)の店舗でホットの紅茶を購入し、紙袋に入れて持ち帰ったところ、紙袋が破れて高温の紅茶がこぼれ腹部にやけどを負った少女が同チェーンを訴えていた裁判で、台湾高等法院は2日、「頂呱呱はカップのふたをテープなどで固定する、カップに高温注意の標示を印刷するなどの措置を怠った」として154万台湾元の賠償金を支払うよう命じた。

 頂呱呱を訴えたのは現在17歳の少女で、事件が発生したのは彼女が11歳の時。当時、台北市内の店舗で空揚げセットとホット紅茶を購入した後、彼女は母親の運転する自家用車の後部座席に座った。そして商品の入った紙袋を隣の座席に置こうとしたところ、突然袋の底が抜けて紅茶のカップが落下。カップのふたが外れて腹部に80〜90度の紅茶がこぼれた。

 彼女はすぐに病院に運ばれ、治療を受けたものの、左腹部から鼠蹊部(そけいぶ)にかけて今もやけどの痕が残っている。
その後、彼女は「頂呱呱の店員は95度の沸騰した湯を使って紅茶を入れたにもかかわらず、ふたをきちんと締めず、カップにも注意書きがなかった」として頂呱呱と店員を訴え、250万元の損害賠償を要求した。

 一審では店員が、熱いので気を付けるよう口頭で注意を促しており、義務を果たしたとして賠償の必要はないとの判決が下った。しかし、二審では同チェーンの作業マニュアルに「ホットドリンクのカップはテープで十字に固定する」と明記されていたにもかかわらず店員はこれを実行しておらず、さらに破れた紙袋を使用していたことも明らかとなり、安全を確保する義務を怠ったと判断された。

 なお賠償金には、治療費と精神的苦痛に対する104万元に「懲罰性賠償金」として50万元が加えられた。
なお蘋果日報が2日、問題の店舗を訪れたところ、ホットドリンクを購入した女性客に対し店員は注意を促すことをせず、カップのふたを固定するテープも1本しかなかったという。