ニュース 社会 作成日:2013年7月4日_記事番号:T00044549
国民党と共産党が内戦状態にあった1949年、国民党が支配する金門島をめぐり発生した戦闘「古寧頭戦役」において、同島および周辺の島には人民解放軍の上陸に備え約10万個の地雷が埋設された。その後戦闘状態が収束し、2007年よりこれら地雷の除去作業が進められてきたが、国防部は6月、全ての地雷が撤去されたことを正式に発表した。
97年に作成された、対人地雷の使用、生産などの禁止・廃棄をうたう「オタワ条約」に各国が署名したことを受け、国連に加盟していない台湾でもこれを支持し、06年に立法院で「殺傷性地雷管理条例」が成立。国防部が志願者を募り、07年4月に地雷除去部隊が編成された。
国防部の規定によると、地雷除去部隊に加わるには自ら志願するほか、両親の同意書、誓約書が必要だったという。
志願して同部隊に加わり、1人で約2,000個の地雷を撤去したという金門出身の陳年強さん(29歳)は、06年に6キロの防護服を着て地雷設置エリアに入った。初めて地雷を発見した際の心境について「心臓が飛び出しそうになり、撤去道具を持つ手の震えが止まらなかった」と振り返る。その恐怖は想像を絶するもので、手が震えないようになるまで3カ月かかったという。
陳さんは「地雷を発見するたび、生きて帰れるだろうかと不安になった」と語っており、遺書にするつもりで毎日日記をつけていたという。ただ幸運なことに、これまで事故が発生することはなく、無事撤去作業を終えることができた。
危険な作業に従事する隊員に対し国防部は当初、毎月4万5,000台湾元の危険手当支給を決定したが、政府の反対に遭い同1万元、年末報奨金7万元に減額された。
しかし陳さんは、「手当が減ってちょっとがっかりしたけど、金門から地雷がなくなって子どもたちが砂浜で安全に走り回ることができるようになったと思えば、やったかいがあった」と胸を張った。
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