増え続ける飲酒運転に歯止めをかけるため、罰金の上限をこれまでの3万台湾元(約10万5,000円)から、一挙に5倍の15万元に引き上げる刑法改正案が18日、立法院で可決した。早ければ今年の年末より改正法に基づく取り締まりが行われる。19日付蘋果日報などが報じた。
交通部の統計によると、2005年から今年10月までの、飲酒運転が原因による死者は1,746人に上る。今年は重点的な取り締りが行われたが、1~10月までの死亡交通事故で、飲酒運転を原因とした死者は6年連続で最悪の472人となった。自分は全く酒を飲んでいないのに、夜食を買いに行ったり、運動のために早朝に家を出て飲酒運転の車の犠牲となった人も多く、今回の厳罰化推進の理由となった。なお、台湾の軍人は、今回同時に行われた陸海空軍刑法の改正により、飲酒運転の罰金が最高で20万元(現行10万元)に引き上げられた。
交通部と内政部警政署は、立法院の次期会期で飲酒運転の処罰規準の厳格化も推進する方針だ。現在は、運転手の呼気1リットルから0.25ミリグラムのアルコール濃度が検出されれば、飲酒運転と判定されている。これは体重60キロの人が350ccのビール3缶を飲んだ数値に当たるが、今後は同2缶に相当する0.15ミリグラムで処分が下るようにする。仮にアルコール濃度0.55ミリグラム(同6缶相当)が検出された場合、刑法の公共危険罪が適用され、最も重い場合で罰金15万元、または1年以下の懲役刑が科されることを想定している。
提供者を処分の意見も
飲酒運転には再犯が多いとされている。警察大学交通系の蔡中志教授は、「習慣的な飲酒運転を改めさせるためには、アルコール類を提供する食堂やキャバレーなども法規制の対象に含めるべきだ」と指摘する。
このほか、弁護士の黄清浜氏は、再犯者には加重刑を適用し、累犯3回で禁酒を宣告することなども提案している。