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ハイテクのはずがそうめん作り、ワーホリ仲介業者に「詐欺」の声


ニュース 社会 作成日:2013年7月26日_記事番号:T00044973

ハイテクのはずがそうめん作り、ワーホリ仲介業者に「詐欺」の声

 ここ数年、ワーキングホリデー(ワーホリ)制度を利用して日本やオーストラリアなどに渡航する若者が増える中、ある仲介業者を利用した300人以上がこの業者を「詐欺だ」と訴えている。渡航先での仕事や報酬、勤務地などが、この業者に紹介を受けた内容とはかけ離れていたとして、一部の利用者は警察に通報した。

 非難の的となっているのは台北市の西門町に事務所を構える「泛亜流通(NAVIJT)」という会社。「被害者」の1人、陳さん(男性)は昨年7月、500台湾元を支払って参加した説明会で、「30歳以下であれば、日本、韓国、カナダ、オーストラリアで1年間のワーホリをあっせんする」と言われた。また渡航先で専門要員によって各種手配や相談などのサービスを提供するとの説明も受けた。

 これを聞いた陳さんは、日本へ行くことを決め、同社に相次いで請求された「台湾作業費」、「国外連絡費」、「参加確認費」といった名目の費用、8万5,000元を支払った。そして業者から紹介された「勤務地・東京、ハイテク関連、月収20万円」の仕事をするため、東京へ旅立った。

 しかし現地へ到着した陳さんが連れて行かれたのは埼玉県の片田舎。しかもハイテクどころか毎日、流しそうめんのめんを煮る仕事をさせられた。月収も14万円だと言われ、憤った陳さんは泛亜流通に質問のメールを送ったもののまったく反応がなく、耐え切れずに3日で台湾へ帰ることにした。

 このほか田さん(女性)も「勤務地・大阪、食肉品工場、月収20万円」のはずが、実際の勤務地は京都の山の中で、通勤に往復5時間を要した。また滞在する宿舎のルームメイトについて業者は「すべて日本人のため、日本語がレベルアップできる」とうたっていたにもかかわらず、同居者は全員中国人だったそうだ。

 この仲介業者に不満を持つ300人以上の利用者が現在、フェイスブック上でグループを結成し、同社の「悪行」情報を公開するなどの活動を行っているが、当の業者は「契約の際に権利、義務について詳細に説明しており、その証拠もある」と語り、フェイスブックでの活動に対し「当社のイメージを傷つけるもので、既に名誉毀損(きそん)で訴えた」とあくまで強気だ。