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友達、LEDエピウエハーに参入


ニュース 電子 作成日:2007年12月20日_記事番号:T00004499

友達、LEDエピウエハーに参入

 
 友達集団が発光ダイオード(LED)上流のエピウエハー製造に乗り出す。傘下に友発公司を設立し、100億台湾元(約350億円)レベルの資金を投じて、業界トップの晶元光電(エピスター、晶電)に挑戦する。奇美電子(CMO)もすでに参入しており、2大パネルメーカーの相次ぐLED産業進出は、来年からノートブック型パソコンのLEDバックライト採用が本格化することによる、LED不足の懸念が背景にあるとみられる。20日付経済日報が伝えた。
 
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 友達は、その前身である達碁科技が2001年に聯友光電と合併した際、新竹科学工業園区竹南基地にある聯友の後工程モジュール(LCM)を手放さずに残しており、これをエピウエハー試産基地に充てるとみられる。設備メーカーによると、友達はすでに数台のウエハー製造装置(MOCVD)を購入して来年の試産に備えており、将来的には100台のMOCVDを購入する計画があるといわれる。MOCVD1台の値段は8,000万~1億元で総投資額は100億元を越える見込みだ。
 
 現段階では友達の蘇峰正副総経理が友発の董事長に就任する見通しで、総経理は聯華電子(UMC)グループから招聘(しょうへい)するのではないかという憶測が流れている。友達の広報は19日、「LEDに関しては現在計画を検討しているだけで、具体的なタイムテーブルは決まっていない」とコメントした。

特許が最大の難関
 
 LEDバックライト応用分野の拡大に伴い、2大パネルメーカーが投資を増やしていることに、最大手の晶電をはじめとしたエピウエハーメーカーは衝撃を受けている。しかしあるLED関連メーカー董事長によると、台湾のLEDメーカーにとっては日亜化学の持つ多くの特許権が障害となっており、上流のエピウエハーメーカーは、対策としてそれぞれ綿密な特許ネットワークを築き上げている。他メーカーの業界参入を阻んできたのはこの特許権で、友達のエピウエハー製造参入における最大の難関も、特許ネットワーク突破にあるという。

LED採用が本格化
 
 世界のノートPCメーカーが、相次いでLEDをモニターのバックライトに採用した製品を発売する中、友達、奇美、LGフィリップスLCD(LPL)、サムスンの世界4大パネルメーカーは、来年第1四半期にLEDノートPC用パネルを発売する。

 今年はノートPCへのLEDバックライト採用率は3~4%にすぎなかったが、来年は一気に10~15%まで上昇するとみられ、1、2年後には液晶テレビにも応用される見通しだ。友達のエピウエハー進出の最大の理由は、材料不足への懸念だと関係者は指摘する。また、これまでLEDメーカーが特許、散熱、寿命、カラーの均一度などの問題を長らく解決できなかったことも、自ら製造に乗り出す要因となったとみられる。