ニュース 自動車・二輪車 作成日:2013年8月2日_記事番号:T00045124
自動車大手の裕隆集団は1日、今年3%の賃上げ実施を発表した。裕隆汽車、裕隆日産汽車、中華汽車工業(チャイナ・モーター)など傘下企業、全従業員が対象で、7月1日にさかのぼって行う。一方トヨタの台湾総代理店、和泰汽車も早ければ今月末にも詳細を決める予定で、昨年同様の4%になる可能性もあるとみられる。2日付経済日報などが報じた。
裕隆集団は2011年に2%の賃上げを行ったものの、景気が低迷した12年は賃上げを見送り、業績に応じた報奨金(紅利)も以前よりも縮小した。同社従業員は、従来賃上げは4~5月に発表されるが、何も動きがないため今年もないものと思っていたが、発表を聞いて社内で歓声が上がったと語った。
人材引き留め効果も狙い
裕隆集団の主管は、自社決算による上半期業績は年初目標を大きく上回ったと明かし、賃上げは適切との見方を示した。また、自社ブランドの「LUXGEN(ラクスジェン)」を中国、ロシアに投入しているがまだ赤字状態で、現地でのブランド力強化には販路拡大や新車開発などで大量の人材が不可欠と説明。今回の賃上げで従業員の士気を高めるだけでなく、 人材引き留め効果を狙うと語った。
これを受け、毎年10月に賃上げを発表する和泰汽車の広報担当は「賃上げを検討しているが、まだ引き上げ幅などの詳細は決まっていない」とし、「裕隆の賃上げ幅は重要な指標になる」と語った。早ければ今月末にも董事会で賃上げ幅を確定する見通しで、昨年同様の4%となり、裕隆同様7月1日にさかのぼって実施されるとみられる。
自動車業界の他、ハイテク業界でも賃上げが相次いで計画されている。鴻海精密工業の主管は1日、賃上げ計画があり協議中と説明した。今年第1四半期にようやく黒字転換を果たした液晶パネル大手、群創光電(イノラックス)も下半期に予定しており、賃上げ幅は昨年を上回る見通しだ。同業の友達光電(AUO)は、均一の引き上げ幅を設けず、下半期の業績に応じた賃上げを予定するなど、下半期は追随する企業が増えるとみられている。
10日で2万台以上
一方、交通部数拠所が11日発表した7月の新車登録台数は3万9,968台で前月比22.7%増、前年同月比2.1%減だった。1~20日までの新車登録台数はわずか1万7,700台と低迷したが、高価な買い物を控える鬼月(旧暦7月、今年は8月7日~9月4日)前の販促キャンペーンで各社が最後の追い込みをかけ、10日間で約2万2,200台を一気に販売し、単月としては1月に次ぐ今年2番目の規模となった。
上位3社の7月新車登録台数は▽和泰汽車、1万4,255台(前月比29.7%増、シェア35.7%)▽中華汽車工業(チャイナ・モーター)、4,702台(同25%増、シェア11.8%)▽裕隆日産汽車、4,532台(同23.3%増、シェア11.3%)──。8月は鬼月の影響で1万8,000~2万台への大幅減が予想されている。
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