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巨大アヒル、高雄港に9月登場


ニュース 社会 作成日:2013年8月6日_記事番号:T00045175

巨大アヒル、高雄港に9月登場

 高雄市は5日、5~6月に香港で大ブームを巻き起こした巨大アヒル「ラバーダック」を、9月19日から10月20日まで高雄港の光栄埠頭(ふとう、苓雅区)で展示すると発表した。ラバーダックは2007年、アムステルダムを皮切りに、シドニー、大阪など世界各地を巡回して人気を博しており、高雄市は来訪する観光客延べ300万人、経済効果は10億台湾元(約33億円)と試算している。高雄市の後は桃園県、基隆市での展示も予定されている。6日付蘋果日報などが報じた。


高雄市が製作したイメージ写真。香港での展示期間には延べ800万人の観光客誘致に成功しており、大きな期待がかかる(高雄市リリースより)

 陳菊高雄市長は、ラバーダックの誘致に向けて設計者のフロレンタイン・ホフマン氏に自ら手紙を書いて熱意を伝えていたことを明らかにした。香港の次の展示場所をめぐっては世界300都市以上、台湾域内からは20以上の機関が名乗りを挙げていたが、最終的に台湾に決まり、初上陸の地として高雄市が選出され、6月に覚書(MOU)を締結した。陳市長と共に会見に臨んだホフマン氏は、高雄での成功を祈るとともに、後に続く桃園市、基隆市に製作技術やラバーダックの愛や平和の信念を伝えてほしいと語った。

アジア最大の18メートル

 陳市長は秘密保持契約によりライセンス金額については公表できないと説明したが、市政府関係者の話によると500万元以上で、全て民間企業の支援で賄う。

 展示されるラバーダックは高さ18メートル(6階建てビルに相当)でアジア最大、過去2番目の大きさになる予定だ。製作は台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス、台塑)と南亜塑膠工業(南亜プラスチックス)に委託し、展示期間終了後も高雄市で保管する。

 桃園県も同日、10月26日~11月10日に後湖ヒ(ヒは土へんに卑、新屋郷)でラバーダックを展示すると発表した。桃園県は3,000カ所以上の池沼を有しており、後湖ヒは面積が20ヘクタールに上る。呉志揚・桃園県長は「アヒルはもともと港ではなく、池にいるものだ」と笑いを誘った。

基隆市、「時期・立地は1番」

 一方、先月末に誘致成功を発表していた基隆市は、秘密保持契約で公表を控えていた高雄市、桃園県に先を越されることとなった。ホフマン氏との交渉に当たっていた同市議会の黄景泰議長は、基隆市にラバーダックが来ることに変わりはなく、クリスマスや年越し、春節(旧正月)などがある12月中旬から1月下旬に展示できるため「1番いい時期だ」と語った。張通栄市長も展示場所は市中心部の基隆港の海洋広場前を予定しており、「地理的にも1番良い」と述べた。

 なお、誘致を目指していた台中市も香港でホフマン氏と協議したが、権利金が高額なため足踏み状態だ。張大春・台中市観光局長は、200万元以下なら可能性があるとし、候補地は10月以前は季節風が弱いため梧棲漁港(清水区)、10月以降なら台中公園(中区)内の湖心亭の2カ所を挙げた。