ニュース 社会 作成日:2013年8月12日_記事番号:T00045254
今月8日はイスラム教で断食月(ラマダーン)明けを祝う「イド・アル=フィトル」に当たり、さらに11日は断食が明けて最初の日曜日となったことからイスラム教徒の外国人労働者(外労)が台湾各地で祝賀集会を開催。会場の一つとなった台北駅ロビーにも大勢が集まり、いたるところで食事を取ったり、さらに横になったりする姿も見られ、他の駅利用者からは政府に取り締まりを求める声も上がっている。
外国人労働者であふれる台北駅。このような光景は台中市や桃園県でもみられた(11日=中央社)
台北駅ロビーは広い上、クーラーが効いていることから近年、断食明けを祝うための集会場所として利用されるようになり、今年もインドネシア人を中心として約3万人の外国人労働者が集結した。
ロビーでは大勢の外国人労働者が座り込んで食事やケーキを食べたり、スマートフォンで故郷の音楽を流しておしゃべりに興じたり、写真を撮り合ったりと祝日を満喫した。
しかし同日、休暇を過ごすため台南から台北駅へやって来てこの様子を見た検察官の黄朝貴氏は、フェイスブック上に写真付きで「台北駅は外国人労働者に占領された。政府が対策を講じなければ美観が損なわれるほか、騒ぎが起きる可能性もある」と投稿した。
この投稿は多くのネットユーザーによって転載されて議論となり、黄氏に賛成する意見もあれば、「(外国人労働者への)蔑視に満ちている」「給料も少なく、休暇もめったに取れない外国人労働者が楽しむ空間を奪うのは人道的ではない」と反論も呼んでいる。
黄氏は「決して蔑視しているわけではなく、乗客の1人としての意見を述べただけだ」と語り、「ロビーをバーベキュー会場のように使ったり、寝る場所にしたりすることは不適当で、異なる国の労働者が酒を飲んで衝突する可能性もある」などと指摘した。
ただイスラムでは飲酒は厳しく禁じられているため「酒を飲んで衝突」という部分に関しては誤解と言えそうだ。
一方、集会に参加した外国人労働者からは「ロビーを占拠することが台湾人の反感を呼ぶ可能性があることは分かっているが、我々には他に行く場所がない」、「警察の指示には全面的に協力する」と理解を求める声が上がっている。
実際、この日は7人の警官が警備に当たったが、外国人労働者たちに治安を乱す行為は見受けられず、古時彦・台北駅長も「通行を妨げるなど他の利用者の権益を損なうようなことがなければ、誰でもロビーを使用することができる」と語っており、特に規制する考えはないようだ。
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