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陸軍司令が退役表明、下士虐待死きっかけに軍内対立


ニュース 政治 作成日:2013年8月12日_記事番号:T00045258

陸軍司令が退役表明、下士虐待死きっかけに軍内対立

 陸軍での下士虐待死事件と論文盗用スキャンダルで高華柱、楊念祖氏が相次いで国防部長を辞任したのに続き、李翔宙・陸軍司令(61歳)が9日、国防部に退役を申請した。国防部の公式な説明では、就任したばかりの厳明国防部長が慰留に務めたものの、李氏の辞意が固かったことになっている。しかし、事実は正反対だったとみられる。10日付蘋果日報が報じた。


退役を申し出た李・陸軍司令は、国防部長の座も期待されていた将来有望な人物だった(9日=中央社)

 消息筋によれば、李氏は8日に参謀総長から昇格する形で就任した厳部長に「下士虐待死事件による国軍への打撃が大きいことから、辞任を申し出たい」と辞任意向を伝えたという。これに対し、厳部長は全く慰留せず、「良いことだ」と述べ、笑みを浮かべて喜んだことから、李氏は激怒。陸軍司令部に戻り、すぐに辞任ではなく退役を文書で厳部長に申し入れたとされる。

 また、厳氏の国防部長就任で空席となった参謀総長には、本来ならば三軍持ち回りの習慣で、李氏の就任が有力だった。しかし、空軍出身の厳氏が国防部長に就任したことに加え、下士虐待死事件で陸軍の責任が追及される中、参謀部長には慣例を無視する形で、海軍軍備副部長の高廣圻氏が就任。陸軍のメンツは丸つぶれとなり、李氏の不満は頂点に達したとみられる。