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作成日:2007年12月24日_記事番号:T00004532
蒋総統親子の遺体、遺族が「中国に埋葬」表明
蒋総統親子の遺体の移転・埋葬問題が表面化する中、蒋経国元総統の三男、蒋孝勇氏(1996年に死去)の蒋方智怡夫人は23日、遺体を蒋総統親子の故郷である中国・浙江省奉化に埋葬する考えを示した。24日付聯合報が伝えた。
今回の発言は、民進党政権が、桃園県大渓鎮にある蒋介石元総統と蒋経国元総統の遺体安置所「慈湖陵寝」と「頭寮陵寝」の警備に当たっていた憲兵を撤収したことを受けたものだ。
民進党政権は蒋総統親子の遺体を台北市郊外の五指山国軍公墓に埋葬することを提案しているが、慈湖陵寝を訪れた蒋方智怡夫人は、「五指山国軍公墓への移転すべき時期は過ぎ去った。蒋経国元総統の日記に記された願いに従い、浙江省奉化に埋葬したい」と述べた。
ただ、蒋家一族の間にも埋葬地を中国にするか、台湾にするか、あるいは現状を維持すべきかで意見が分かれているとされ、今後家族会議で決定することになりそうだ。
蒋経国元総統の婚外子に当たる蒋孝厳立法委員は「現在、大陸への埋葬を提起すると両岸関係や総統選にも影響を及ぼす。総統選後に検討すべきだ」との立場だ。
一方、陳水扁総統は同日、「当初五指山に埋葬すると言っておいて、今度は大陸に移すと言うのは、台湾政府と人民を愚ろうするものだ」などと激しい口調で批判した上で、「大陸に移すかどうかは蒋家の問題だ」と述べた。