ニュース 電子 作成日:2013年8月26日_記事番号:T00045538
第5世代(5G)移動通信規格の2018年誕生をにらみ、行政院が5カ年計画を策定する見通しだ。4Gでは、台湾政府と情報通信業の大部分が08年当時、WiMAXを推進する道を選んだものの、今やLTEが世界の主流となり、商機を逃した苦い経験がある。宏達国際電子(HTC)のLTE対応スマートフォンの世界市場シェアは3%止まりだ。これを教訓に5G準備に早急に取り掛かり、国際標準の制定に関わることで、今度こそ商機をつかみ取る構えだ。26日付経済日報などが報じた。
江宜樺行政院長率いる内閣で初となる行政院科技会報が28日に開かれ、4GのLTE事業免許の発給作業と同時に、5G準備を推進することが決定される見込みだ。
5Gは、いずれの国際組織や通信キャリアも国際標準の制定にまだ取り掛かっていないが、4Gより通信速度が速く、高画質の映画のダウンロードがわずか1秒でできるようになるとされる。5月には韓国のサムスン電子が5Gの核心技術の開発に成功したと発表した。20年の商用化を予定している。
事情に詳しい政府関係者は、台湾の情報通信業は世界でも指折りの研究開発(R&D)、製造の実力があるが、台湾市場が小さいため、2G、3G、4Gと常に国際標準、技術で追随する立場だったと指摘した。5Gでは国際標準が制定される前に、知的財産、技術開発、ブロードバンド環境の構築を進めることで、国際標準の制定時に発言権を得たい考えだ。
WiMAX、失敗説を否定
経済部は08年、インテルとWiMAX提携の覚書(MOU)を交わし、インテルは台湾調達に5億米ドルを投じると宣言したものの、結局実行されず期待していた商機は得られなかった。5Gでも同じ轍を踏むのではないかと懸念が出ているが、ハイテク関係の政府関係者は、4GはLTEが主流となったが、日本や新興国など一部地域ではWiMAXも使用されていると指摘。複数のWiMAX設備業者が現在も輸出しており、利益も出ていると失敗説を否定した。
一方、HTCはLTE対応スマートフォンで先行し、11年第1四半期には世界市場シェア8割を収めたこともあったが、現在のシェアは3%だ。最初は様子見だった各社が追撃した結果で、サムスンが今やシェア47%を握り、12年にLTE対応iPhoneを発売したアップルが23.5%と両社で7割を占める。3位はソニーモバイルコミュニケーションズの6.2%、4位はLGエレクトロニクスの4%だった。
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