ニュース 家電 作成日:2013年8月27日_記事番号:T00045562
金仁宝集団は26日、3次元の設計データを基に樹脂などで立体物を造形できる家庭用3Dプリンターの自社ブランド「XYZプリンティング」の第1号商品を発表した。9月からインターネットで予約販売を受け付け、12月に発売する。価格は1万5,000台湾元(約4万9,000円)と日米ブランドの3分の1~2分の1となる業界最安値で、普及に大きく貢献しそうだ。27日付工商時報などが報じた。
許・金仁宝集団董事長は(左)、(3Dプリンターが第三次産業革命をもたらすと述べた)オバマ大統領を信じると述べた(26日=中央社)
金仁宝集団傘下の金宝電子工業(キンポ・エレクトロニクス)と泰金宝電通が折半出資で7月に設立した三緯国際立体列印科技(資本金1億7,900万元)が同日、早速XYZプリンティングの第1号商品「da Vinci(ダビンチ)1.0」を発表した。三緯国際の沈軾栄董事長は、手頃な低価格で消費者の購買意欲を刺激し、販売台数を一気に拡大したいと述べた。まず台湾を含むアジアで発売し、日本、中国の他、将来は米国でも販売する予定だ。
市場調査会社、ガートナーのアナリストは、500米ドル(約1万5,000元)が3Dプリンターのスイートスポット(一番売れる価格帯)だと指摘した。
同クラスの競合製品は、▽米スリーディー・システムズの「Cube(キューブ)」、1,399米ドル▽米メーカーボットの「Replicator2(レプリケーター2)」、2,199米ドル▽日オープンキューブの「SCOOVO(スクーボ)C170」、18万円──などがある。業務用3Dプリンターは100万元以上だ。
ハイヒールが300元で
金仁宝集団の許勝雄董事長は、ダビンチ1.0で造形した白色のハイヒールを掲げ、「女性なら誰でも自分でデザインしたハイヒールが欲しいはず」と述べた。ハイヒール1足の造形には3~4時間かかり、ABS樹脂の粉末300グラムが必要だ。三緯国際は1グラム当たりのコストを約1元としており、材料費300元余りで作れる計算だ。
三緯国際の3Dプリンターは幅・奥行き・高さ各20センチまでのアクセサリーなどを製作できる(26日=中央社)
沈・三緯国際董事長は、3Dプリンターや消耗品だけでなく、ソフトウエアも販売し、消費者は設計ができないなら1回1~2米ドルで3Dデータをダウンロードできると説明、商機は無限だと強調した。
3年で100万台、世界首位に照準
許・金仁宝集団董事長は、ダビンチ1.0は普及が目的で今後1年半は利益が出ないが、来年ミドル~ハイエンド機種を発売し、黒字化できると語った。また、3年で100万台を売り、世界市場シェア首位を狙うと述べた。自社ブランドと受託生産で世界市場展開を進め、3Dプリンターを同グループ売上成長の新たなけん引役として見込む。
光電科技工業協進会(PIDA)の予測によると、3Dプリンター世界市場の生産額は▽11年、69億米ドル▽12年、89億米ドル▽13年、114億米ドル▽14年、147億米ドル▽15年、189億米ドル──と成長が続く見通しだ。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722