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来年の自動車市場、33万〜36万台の小幅成長か


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2007年12月24日_記事番号:T00004561

来年の自動車市場、33万〜36万台の小幅成長か

 
  2008年の自動車市場の規模について、域内各メーカーは今年比で小幅増の33万~36万台になると予測している。今年1~11月は29万9,366台(昨年同期比10.3%減)で、通年では32万~33万台になる見通し。域内メーカーでは和泰汽車が来年は36万台と最も強気の予想を立てているが、総統選挙後に政局および市場がどれだけ安定するかによって、数字が左右されそうだ。24日付工商時報が報じた。

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 昨年クレジットカード債務問題の発生などで通年36万台に低迷した自動車販売は、今年は落ち込みが加速し、1986年以来21年間で最低の数字となる予想だ。来年は下半期に市場が回復傾向となるものの、全体として小幅増にとどまるという予想が多い。

 和泰汽車は、トヨタを通じた市場調査で、今年は32万5,000~33万台、来年は1割成長の36万台を予想している。

 福特六和汽車(フォード系)は、今年は32万~33万台、来年は33万~34万台を予想しており、フォード本体より控えめな数字だ。

 裕隆集団の厳凱泰執行長は、今年の32万台が谷底で、来年の回復は間違いないが、各種の不確定要素から、現段階では今年と同水準の33万台を予想している。

フォード突出、「40万台も」

 米フォードは最近、アジア地区の市場調査を実施した。域内総生産(GDP)、住民総生産(GNP)、卸売物価指数などの経済指標や他国の実績を参考に、台湾は通年で8万~9万台の成長が見込めると判断、上半期は苦戦するが下半期には波に乗り、通年では和泰の予想を1割以上上回る、40万台以上となる可能性もあるとしている。

総統選までは模様眺め

 来年は1月12日に立法委員選挙が、3月22日に総統選挙が予定されている。前回04年の総統選挙では、勝敗が極めて僅差となり、敗れた国民党の連戦候補らが選挙無効と当選無効を求める提訴を宣言し、株価が大暴落。野党陣営による街頭運動によって社会不安が広がった。

 今回も激しくなると予想される選挙戦は、市場にとっては明らかに不安要因で、福特六和汽車と台湾ホンダは、それぞれ「モンデオ」と「アコード」の新モデルを、総統選の終了を待って発売する。

 各社が不振の原因と見ているのは、物価高による消費の抑制傾向だ。これが総統選の結果によって改善されていくのかどうかが、自動車市場回復の一つの鍵となりそうだ。