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台風15号、工業区は被害軽微


ニュース 社会 作成日:2013年8月30日_記事番号:T00045621

台風15号、工業区は被害軽微

 台風15号(アジア名・コンレイ)の襲来で中南部は29日、予想以上の暴雨に見舞われ、雲林県や嘉義県、台南市新営区、台中市沙鹿区、高雄市岡山区などで家屋などへの浸水被害が発生した。経済部工業局は同日夜、雲林県の豊田工業区の6社に合計405万台湾元(約1,300万円)の被害が出たが、その他の工業区から被害報告はないと発表した。30日付工商時報などが報じた。

 大雨が当初予想されていた東部の宜蘭県、花蓮県は28日夜の時点で、自治体が公共機関・学校を休みとする「停班停課」を発表していたが、29日の降雨はそれほどなかった。一方、中南部の県市は中央気象局が1日降水量300~500ミリを予想していたが、実際には500~800ミリに上る降雨を記録した。こうした事情から、350ミリを基準とする「停班停課」の判断が遅れ、嘉義県は29日午前7時半、雲林県は午前8時、高雄市と台南市は午前11時、台中市(一部)は正午すぎにやっと発表した。ちょうど小中学校の新学期初日に当たったため、風雨の中を子供を学校に送迎する保護者から不満の声が殺到した。台南市にはクレームの電話が400通以上入ったという。

10万人の足に影響

 台風15号による死者は、雲林県で冷蔵庫で感電死したとみられている女性を含め3人に上った。

 台湾鉄路(台鉄)は午前8時40分に彰化~高雄間の座席指定車から相次いで運行停止を決め、運行停止や遅延で250便、5万人の足に影響が出たとみている。台湾高速鉄路(高鉄)は運行速度を落として対応した。省道の台1線(縦貫路)大林区間など省道25本の一部区間や、中山高速公路(国道1号)の虎尾、民雄インターチェンジ(IC)などが閉鎖された。高速道路の区間閉鎖は05年以来。これらにより10万人以上に影響が出たとみられる。空の便は国際線の欠航が34便、遅延が15便、域内線の欠航が46便、遅延が17便だった。


嘉義県の冠水は特に深刻で、台1線の路肩に停車していた車両は移動もままならなかった(29日=中央社)

 農業被害は約1億8,700万元で、トウモロコシ、ラッカセイ、トマト、メロン、バナナなどの被害が深刻だった。