ニュース 社会 作成日:2013年9月3日_記事番号:T00045671
基隆市・碧砂漁港周辺では、台風15号(アジア名・コンレイ)によってもたらされた豪雨で土石流が発生し、1日には2台の車が崖から落ちてきた岩に当たる被害が発生した。しかしその山の中腹でさらに巨大な岩が転落しそうになっている状況が見つかり、同市政府は下方の住宅や商店などに被害が出る恐れがあるとしてこの岩の撤去を決めた。
碧砂漁港を見下ろす問題の危険な岩。人が乗るとその巨大さがよく分かる(2日=中央社)
基隆市政府が2日に調査したところ、この巨岩は幅8メートル、長さ10メートル、高さ8メートルで、重さは2,000トンに達すると推測される。
市政府は当初、爆破による岩の撤去にを検討した。しかし、軍によるシミュレーションの結果、この方法では砕けた岩がどの方向に転がるか予想できず、近隣住宅や商店に衝突する可能性があるほか、小さな岩粒が「ミサイル」と化し、港に10艘以上停泊している1艘3,000万台湾元は下らないクルーザーを直撃する恐れもあることが分かり却下した。結局、よりリスクの低い「無音爆薬破砕工法」が採用されることとなった。
専門家によると、この方法は「爆薬」という文字が入っているが、実際には爆薬を使用せず、岩に数十カ個所の深い穴を開けてその中に膨張剤を流し込んで「ひび」を入れ、その後、重機で砕くというものだ。
ただ、市政府はきょう(3日)から作業を開始するとしているが、この方法では重機が通るルートの確保に2日、巨岩の撤去作業に5日、作業後の整備に5日、計12日を要することになる。
1日の落石事故以降、崖下の道路は封鎖され、周辺住民は既に避難。海産物店や釣具店飲食店などの商店も営業を停止している。これに漁港や観光業などを含めた今回の災害による被害額は1日当たり100万元に上るとみられる。
このため、工期が2週間近くに及ぶと聞かされた商店の経営者からは「生活をどうすればいいのか」と不満の声が上がっている。
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