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DRAM価格、1日で19%急騰


ニュース 電子 作成日:2013年9月6日_記事番号:T00045763

DRAM価格、1日で19%急騰

 韓国のDRAM大手、SKハイニックスの無錫工場(中国江蘇省)で4日に発生した爆発事故を受け、DRAMのスポット価格が5日、19%上昇した。1日の上げ幅としては過去最大で、市場調査機関、集邦科技(DRAMエクスチェンジ)によると、2Gb(ギガビット)DDR3の5日のスポット価格は1.95米ドルと2カ月前の2米ドルに迫った。6日付経済日報などが報じた。

 なお、5日にDRAMオファー価格提示を停止したサムスン電子と南亜科技(ナンヤ・テクノロジー)は、状況を見て週明け9日に最新価格を提示する予定だ。

 集邦科技は、ハイニックス無錫工場は生産ラインが全面的にストップしていると指摘。さらに工場の重要設備が出火元で、無菌室にも被害が及んでいるため、稼働再開には半年以上を要するとの見方を示した。このため、これまで汎用DRAMは需要不振により価格が下落するとみられていたが、見通しが完全に逆転したと分析した。

 DRAM価格急騰によりパソコンの材料コストが上昇することになるが、宏碁(エイサー)および華碩電脳(ASUS)はいずれも「十分な量のDRAM在庫を備蓄しており、短期的に影響が出ることはない」と強調している。

スマホ生産チェーン断裂も

 一方、今回の事故でスマートフォンのサプライチェーンが断裂するとの懸念も出ている。ハイニックス無錫工場は世界市場の約10%のモバイルDRAMを生産しているとされ、米国のある証券会社は「全ての生産ラインが1カ月停止すれば、スマートフォン出荷が約1,000万台減少し、大手ブランドの製品展開に影響が出る」と分析した。