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検察の盗聴捜査、野党が問題視


ニュース 社会 作成日:2013年9月9日_記事番号:T00045777

検察の盗聴捜査、野党が問題視

 王金平立法院長の検察幹部に対する圧力疑惑で、野党・民進党の蘇貞昌主席は8日記者会見を開き、最高法院検察署(高検署)特別偵査組が捜査段階で盗聴に及んだのは違法な人権侵害であり、馬英九総統は憲法に反する手段で政敵を攻撃したと強く批判した。

 蘇主席は、検察当局が疑惑を公表するのに先立ち、黄世銘検察総長が先月30日、違法な盗聴資料を持参して馬総統に説明を行った点に触れ、「捜査資料の漏えい自体が違法であり、馬総統はそれを避けようとしないどころか案件に直接関与した。特別偵査組が盗聴内容を公表したのは違法行為だ」と批判。

 蘇主席はまた、「馬総統の就任以来、人権が後退していると言われるが、馬総統は政敵を攻撃するため、総統という立場を利用し、憲法に反する手段を取った」とした上で、「馬総統は憲法上の職権を超越し、記者会見を開いた上で政敵を攻撃し、さらに自分の犯罪行為を正当化した」と断じた。

 これに対し黄検察総長は9日記者会見を開き、柯立法委員に対する盗聴について、台北地方法院の許可を得て行っており、かつ必要最小限にとどめた」として、違法でない上、職権の乱用にも当たらないと強調した。その上で、今回の事件は圧力関係では台湾の司法史上最大のスキャンダルだと断じた。

 一方、柯立法委員は同日の記者会見で、検察による盗聴捜査が終了後、通信保障・監察法の定めで「盗聴通知書」の交付が義務付けられているにもかかわらず、通知書を受け取っていないとして、特別偵査組による盗聴は違法だと主張した。その上で、馬政権は警察国家的な手段で政敵迫害を行っているとして、徹底抗戦する構えを見せた。