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ナフサ分解プラント、対中投資を解禁へ


ニュース 石油・化学 作成日:2013年9月9日_記事番号:T00045784

ナフサ分解プラント、対中投資を解禁へ

 9日付工商時報によると、経済部はこのほど、台湾企業による対中投資規制業種のネガティブリストを作成し行政院に報告した。それによると、3分野30品目で投資規制が緩和される見通しで、製造業ではエチレン、キシレンなど石油化学製品7品目で対中投資が解禁される見通しだ。早ければ今週中にも決定する。

 石油化学製品7品目はこれまで対中投資禁止品目だったが、中国側が福建省の古雷経済開発区で台湾企業主導のナフサ分解プラントを開設することを認めたことを受け、解禁方針を固めた。

 ナフサ分解プラントの対中投資案件は、▽台湾側が50%以上の権益で主導権を握ること▽台湾での生産は高付加価値化を図ること▽資金を数年に分けて送金すること▽台湾で人員削減を行わないこと▽エチレン生産の一定割合を台湾に優先的に供給すること――が前提条件となる。

 経済部はこれまで、エチレンを戦略物資と位置付け、対中投資解禁には慎重な姿勢だったが、台湾では国光石化科技(KPTC)によるプラント建設計画が頓挫したことに加え、今後台湾中油(CPC)の第5ナフサ分解プラント(高雄市楠梓区、通称五軽)が閉鎖されればエチレンの供給不足が懸念されており、対中投資緩和が避けられなくなった側面もある。

 古雷経済開発区の台湾石化専用区では、台湾聚合化学品(USI)、中国石油化学工業開発(CPDC)、李長栄化学工業(LCYケミカル)、和桐化学(HT)が投資を計画しており恩恵を受ける見通しだ。