ニュース 社会 作成日:2013年9月10日_記事番号:T00045798
約2カ月前、半世紀ぶりに狂犬病の発生が確認されて以降、台湾では感染拡大への懸念が高まっているが、その影響が思わぬところに及んでいる。盲導犬の訓練などを行う非営利組織(NPO)、台湾盲導犬協会では、狂犬病騒動をきっかけに盲導犬候補となる子犬を飼育する、「パピーウォーカー」と呼ばれるボランティアの志願者が激減。まだ普及の途上にある盲導犬の育成に支障が出ている。
内政部の統計によると、台湾には現在視覚障害者が6万人近く存在する一方で、盲導犬の数は40頭にも満たない。国際盲導犬連盟は理想的な障害者と盲導犬の比率と「100対1」としているが、台湾ではこれが「1,500対1」となっており、普及が大きく後れている状況がうかがえる。
台湾で盲導犬の普及が本格化したのは、8年前に日本映画『盲導犬クイールの一生』が公開されて話題を呼び、視覚障害者による盲導犬の申請が相次いだことがきっかけだ。
しかしブームが冷め、市民の関心が薄れたためか、普及が順調に進んでいるとは言えないのが現状だ。
ただそれでも例年、夏休みシーズンには毎月少なくとも3〜4件のパピーウォーカー志願があったが、今年は狂犬病発生以来2カ月間、志願者ゼロが続いている。
こうした中、台湾盲導犬協会は子犬の可愛らしさをアピールして志願者を募ろうと、引き取り手の付いていない盲導犬候補の子犬(ラブラドール・レトリバー、生後1カ月未満)6頭の写真を公開した。
台湾盲導犬協会によると、パピーウォーカーによる飼育は生後2カ月から1歳前後までで、子犬に社会性を身に付けさせることが目的。パピーウォーカーになるには▽少なくとも1組の夫婦から成る家庭▽家族の少なくとも1人は1日の外出時間が4時間を超えない▽5歳以下の子供がいても1人だけ▽ペットとしてほかに犬を飼っていない──ことが条件となるという。
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