元太科技工業（イーインクホールディングス、ＥＩＨ）の電子ペーパー（ＥＰＤ）が、中国ＴＣＬ通訊科技傘下「アルカテル」ブランドのスマートフォン「One Touch HERO」用保護カバーに採用された。同製品は10月発売予定で、電子ペーパーは２つ折りカバーの裏側に内蔵され、折り返してスマートフォンのサブ画面として使用する。低消費電力や高い視認性が特徴だ。17日付経済日報が伝えた。
アルカテルの「One Touch HERO」（同社リリースより）
電子ペーパー世界最大手の元太科技は、2010～11年にかけてＥＰＤの生産能力を拡充したものの、大口顧客、アマゾン・ドット・コムの電子ブックリーダーの販売不振により12年は業績が悪化。今年に入り、スマートフォンのサブ画面や腕時計、ＩＣタグ向けなど製品の多角化を進めてきた。ただ、同社によると電子ブックリーダーは年間2,000万台以上の市場規模があり、昨年末以上、英国や日本、中国で徐々に市場が成長しているという。
なお、同社８月の連結売上高は15億3,300万台湾元（約51億円）で、前年同月比では40％減だったが、前月比56.43％増と今年２番目の高水準となった。証券会社は第３四半期通期では前期比２倍の増収が見込め、黒字転換すると予測した。
