ニュース 電子 作成日:2013年9月23日_記事番号:T00046019
23日付経済日報が半導体設備メーカーの話を基に報じたところによると、ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は28ナノメートルプロセス以降の先進プロセスに注力すると同時に、第4四半期から既存の8インチウエハー工場4基を今後市場拡大が見込まれるウエアラブル(装着型)デバイス向けをはじめ、指紋認証、微小機械電子システム(MEMS)、光センサーやカーエレクトロニクスなどの特殊技術プロセスに充てることを決めた。
半導体設備メーカーによると、対象は新竹科学工業園区(竹科)の「Fab3」、「Fab5」、「Fab8」、南部科学工業園区(南科)の「Fab6」だ。
同社が特殊技術プロセスに注力するのは、アップル先日発売したiPhone5sに指紋認証機能が搭載されたことで、追随が予想されるためだ。また、アップル、グーグル、ソニーなどがウエアラブルデバイス開発で競っており、これら製品は大量のチップ、イメージセンサー、レンズを積層するため、多くの特殊技術プロセスが必要になる。張忠謀董事長は7月の業績説明会で、特殊技術プロセス市場の成長を好感しており、今後2~3年注力すると述べた。また、これら製品は先進プロセスを利用せずとも、成熟プロセスである6インチまたは8インチ工場を充実させることで、市場の需要に応えることができるとの見解を示した。
同社が現在手掛ける特殊技術プロセス製品はアップルの指紋認証チップの他、▽11月に発売予定のマイクロソフト(MS)のゲーム機「Xbox One(エックスボックスワン)」のコントローラーチップ▽複数のモバイル端末のジャイロスコープ、加速度センサー▽アップルやサムスン電子向け、独ダイアログ・セミコンダクターの電源管理IC▽高周波(RF)デバイス──など。これら特殊技術プロセスは同社の6インチおよび8インチウエハー工場の生産能力の7割を占めている。
28ナノ市場シェア、78%予測
一方、同社の先進プロセスについては、第4四半期に28ナノプロセスの設備稼働率が90%まで上昇する見通しだ。米市場調査会社ICインサイツは、同社の28ナノプロセスの通年売上高は63億3,000万米ドルとなり、市場シェア78%を占めると予測した。
またICインサイツは、TSMCの来年の設備投資額が115億米ドル(今年95億~100億米ドル)で、インテルの110億米ドル(同110億米ドル)を抜くと予測した。
さらに、ICインサイツがTSMCの顧客の販売価格で計算した第2四半期の「最終市場価値」は119億8,000万米ドルと、インテルの117億9,000万米ドルを初めて抜いた。
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