ニュース 社会 作成日:2013年9月25日_記事番号:T00046045
台湾の大学では成績業に「操行成績」という欄が存在する。これは学生の授業態度や生活態度など「品行方正度」を評価するもので、日本では主に高校受験で重視される「平常点」のようなものだ。しかし大学生にもなってこのような評価が残ることに疑問の声も出る中、台湾師範大学が24日、全土の大学で初めて操行成績を廃止すると表明した。
今学期からの廃止を決めた理由について師範大の胡益進・副学務長は、「個人の品行を数字で決めることには議論の余地があり、客観的な基準を設定することは難しいため」と説明した。
ただ、学生が奨学金の受給を申請する際に操行成績の提出が求められることが多いため、同大学では今後、同評価が必要な学生には基本点を87点とし、何らかの表彰を受けた場合に2.5点をプラス、懲罰を受けた場合に1点をマイナスして成績を算出する方針だ。
師範大が操行成績の廃止を決定したことに対し、他の大学からは賛否両論が出ている。台湾大学や交通大学などは「操行成績と賞罰を連動させることで学生の品行を改めさせる効果がある」「同評価を下すには教官が学生を観察する必要があり、双方のコミュニケーションを促進する」などとして存続させる意向を示している。また、世新大学の頼鼎銘学長は「確かに学生の態度を評価するのは確かに難しい」と賛意を示しつつも、以前廃止を検討したことがあった際には、奨学金給付の都合で取りやめたと語った。
ただこうした意見のほかに、大学による操行成績の廃止検討には少子化で学生数が減っていることが背景にあるとの指摘も出ている。
多くの大学では「操行成績が基準に満たなければ退学処分とする」という規定を設けているが、学生は学校経営の基礎となる「宝」であり、「少々品行が悪くても手放したくない」という思惑もあるようだ。
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