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リサイクル家具が人気、台北市オークションに入札殺到


ニュース 社会 作成日:2013年9月27日_記事番号:T00046096

リサイクル家具が人気、台北市オークションに入札殺到

 地方自治体が、廃棄された家具を修理して販売する「リサイクル家具」が人気だ。特に10年前に同事業を開始した台北市では、不景気も手伝って販売額が年々増加しており、昨年は過去最高となる1,289万台湾元の収入が市にもたらされた。

 台北市では2003年に再生家具のオークション販売事業を開始。担当者が毎日、大型ごみの集積場で再生に適した家具を回収し、13人の職人と16人の助手が修繕を行っている。修繕後は写真が環境保護局のウェブサイトに掲載される。

 オークションは文山区、内湖区、万華区の3カ所に設けられた展示場で行われる。販売される商品はテレビ台、たんす、クローゼット、ソファー、自転車などで、専門家が決定する最低入札額は高くても市場価格のわずか3割程度となっている。

 同市環境保護局(環保局)によると、過去10年間で計10万5,000点の商品が売れ、8,646万元を売り上げたという。今年も1〜8月で既に1万1,399点の商品が落札され、売上高は1,000万元を突破しており、過去最高を再更新する勢いとなっている。

 毎週日曜日にオークションを開催している内湖区の展示場では、開場の午前11時なると大勢の市民が押し寄せて思い思いに品物を物色する。特にいす、自転車、勉強机が人気だそうだ。展示場を訪れた市民からは「お金が節約できる」「安くて環境にも優しい」などといった声が聞かれた。

 また、こうした再生家具は一般市民だけでなく、業務用に購入されることもあり、過去1年間で50点以上の木製家具を落札した介護センター経営者は、「わずか数万元で購入でき、コストが約20万元抑えられた」と満足気に語った。

 このほか同市ではごみとして出された家具のほか、台風などで倒れた街路樹を使ってコースターなどを制作し、販売している。今後はヒノキの木くずを集めて作った「匂い袋」の販売も計画している。