ニュース 電子 作成日:2013年9月30日_記事番号:T00046150
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は16ナノメートル製造プロセスでの試験生産を来年第1四半期に、量産を2015年4月に1四半期前倒しする計画だ。同社は27日、蒋尚義・執行副総経理兼共同営運長が10月末で退職すると発表しており、その後は張忠謀董事長自らが立体構造トランジスタ(FinFET)を用いた16ナノプロセスの研究開発(R&D)を主導し、強敵インテルとの差を縮める構えだ。30日付経済日報などが報じた。
半導体設備メーカー関係者は、TSMCから16ナノプロセス試験生産ラインの設置を加速するよう通知されたと明かした。TSMCは早くから11月にFinFETによる16ナノプロセスの試験生産ライン設置を計画していた。設備メーカーの予測によると、来年の設備投資額は今年を上回り110億米ドル以上になる見通しだ。
半導体業界関係者は、16ナノと10ナノの研究開発はインテルやサムスン電子と正面対決になるとの見通しを示した。経済日報のまとめによると、インテルは来年14ナノで量産、15年に10ナノに移行する計画で、サムスンは今年下半期に20ナノで試験生産し、来年14ナノで量産する計画だ。
後継者2人に絞り込み
張董事長は28日、「蒋氏の退職後は私が引き継ぐ。共同運営長を補充する考えはない」と強調した。市場観測では、張董事長が来年退任した後、同社は残る2人の後継者候補、共同営運長の劉徳音氏と魏哲家氏による両輪体制になる見通しだ。
アップル新プロセッサー、年末量産
また張董事長は同日の頼清徳台南市長との会談で、南部科学工業園区(南科)工場にはこれまでに4,500億台湾元(約1兆5,000億円)を注ぎ込み、従業員は1万人を超えたと話した。南科工場で数カ月以内に新世代(20ナノを指す)技術の生産能力を稼働し、今後5年で就業機会7,000件を創出すると語った。なお、同社は第4四半期に行う来年度の人材募集で、グループ全体の求人件数は5,000件に達する予定だ。現在の従業員数は3万6,000人。
TSMCの南科第5期工場は、来年2月に20ナノプロセスで量産に入ると前期の業績説明会で説明があった。証券会社は、南科第5期工場がアップルのプロセッサー「A7X」か「A8」、およびその他大手の20ナノ新製品の生産拠点となると推測。今年7月に既にアップルのプロセッサーを試験生産済みで、早ければ今年末にも量産に入れるとの見方だ。
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