太陽電池業界の景気回復が川下から川中に広がる中、太陽電池用シリコンウエハーメーカー、国碩科技工業（ギガストレージ）は30日、シリコンインゴット製造およびスライス加工業者、威富光電（ＷＴＣ）の100％株式を取得し、買収すると発表した。国碩科技によると、同社が現在進めている生産ラインの拡充作業が完了すれば生産能力は600メガワット（MW）まで向上するが、威富光電の買収によりさらに100MWが追加され、台湾で業界３位に食い込むことになる。１日付工商時報が報じた。
威富光電は、国碩科技の工場にほど近い新竹県竹北市に生産拠点を構えており、低い管理コストで生産地の分散や生産能力の拡充効果が見込める。観測によると、国碩科技は威富光電をスライス加工に専念させる計画とされる。
国碩科技は、威富光電の株式および生産設備の取得に約１億1,000万台湾元（約３億7,000万円）の費用を投じるが、同社は「２〜３年前に同等の生産ラインを設置した際には約10億元の費用を要しており、今回10分の1のコストで拡充目的が達せられた」と強調した。
