ニュース 社会 作成日:2013年10月2日_記事番号:T00046177
 桃園国際空港には毎日のようにハンターが出没して、滑走路周辺の進入禁止エリアに入り込んだ鳥や野良イヌ、野良ネコを撃っているという。実はこのハンター、空港の安全を守る航空警察局(航警局)の職員で、鳥が飛行機に衝突する「バードストライク」や、滑走路にイヌやネコが入り込み、飛行機の走行に支障が出ることを予防するため駆除活動を行っているというわけだ。
桃園空港の運営会社によると、同空港でバードストライクが多く発生するのは、渡り鳥が台湾へやって来る4〜5月、および10月〜旧正月ごろ。空港敷地内に平坦で広大な面積の草地が広がっており、さらに周辺に魚を養殖している池が多く存在することから、鳥が休憩所と思って舞い降りるのだそうだ。
やって来る鳥の種類としては、アマサギ、ハッカチョウ、タイワンヒバリが最も多いそうで、特にアマサギはそれほど大型ではないものの、骨が大きくて硬いため、エンジンに巻き込むと大きな事故につながる可能性もあり、航警局にとって頭痛の種となっている。
これまで航警局は網を張るなど対策をとったが、十分な効果が上がらず、最終的にハンターの導入を決めたという。
このほど蘋果日報の記者が「空港ハンター」に同行してその仕事ぶりを取材した。同僚の運転する業務用車両に乗り込んで滑走路周辺の巡回に出掛けたハンターは、二連式ショットガンの銃身を車窓から外に出し、周囲に警戒の目を走らせた。
そして出発から5分もたたないころ、同僚から「右の方に鳥がいる。滑走路に入りそうだ」との声が掛かるや、車を停止させることなく即座に前方の草地に向けて発射。その間、記者はまったく鳥の姿を確認できていなかったが、銃が向けられた方を見るとそこには1羽のアマサギが倒れていた。
職員によると、鳥は頭がよく、航警局の車を見るとすぐに逃げてしまうため、こちらに気づく前に仕留めなければチャンスを逃してしまうそうだ。
航警局は「動物を殺すのは忍びないが、乗客がたくさん乗った飛行機に事故を起こさせるわけにはいかない」と語っている。なお今年上半期だけで35件のバードストライクが起きているという。
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