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外貨準備に人民元、初の組み入れ【図】


ニュース 金融 作成日:2013年10月3日_記事番号:T00046210

外貨準備に人民元、初の組み入れ【図】

 中央銀行の彭淮南総裁は2日、立法院財政委員会での質疑で、中銀が今年3月から市場で人民元を買い付け、外貨準備に人民元建て資産を既に組み入れていることを初めて明らかにした。外貨準備高に占める人民元の割合については明らかにしなかった。3日付工商時報が伝えた。

 彭総裁は、▽海外の中央銀行11行が人民元を外貨準備に組み入れたこと▽中台間の昨年の貿易規模が1,600億米ドル、資金の流れが5,000億米ドルに達したこと▽中国の外貨準備は世界一の規模で、信用度も高いこと──などの理由を挙げ、中銀理事会で人民元を外貨準備に組み込むことを決議したと説明した。

 中銀が人民元を外貨準備に組み込んだ背景には、中台間で為替清算に関する覚書(MOU)が結ばれ、外国為替指定銀行で人民元業務が開始される中、資金プールを拡充し、オフショアセンターを目指すとともに、中国人民銀行と通貨スワップ協定を結ぶ下準備の意味もあるとみられる。

 中国の習近平国家主席、周小川・中国人民銀行総裁らは、いずれも台湾との通貨スワップ協定締結に前向きな姿勢を示しており、台湾中銀は既に中国に担当者を派遣し、人民銀との交渉を開始している。