ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

商品包装にあふれる日本語、「哈日」心理狙ったマーケティング


ニュース 社会 作成日:2013年10月4日_記事番号:T00046230

商品包装にあふれる日本語、「哈日」心理狙ったマーケティング

 台湾のスーパーやコンビニエンスストアで販売されているお菓子など食品には、パッケージにひらがなやカタカナを使った日本語のフレーズが記載されている商品が珍しくない。しかし、その微妙に不自然な日本語からも分かるように、ほとんどが日本からの輸入品ではなく純粋な台湾製だ。これは台湾人消費者の日本製を好む傾向、いわゆる「哈日」心理を利用したマーケティング手法の一種で、これほど広まっている状況を見ると一定の効果があるようだ。

 「日本語マーケティング」が特にまん延しているのがスナック菓子やチョコレートなどの菓子類、およびスルメ、のりなどの海産物食品。パッケージには大きく日本語が躍っているが、日本では見たことも聞いたこともないような商品で、ひっくり返して商品のデータを確認すると、そこにははっきりと「原産地:台湾」の文字が。

 日本語が印刷されていれば、良い印象を受けるという消費者も多いようだが、マーケティングの専門家は「本当に日本製かどうかを知りたければバーコード番号を見れば分かる」と説明する。バーコードの下にはそれぞれ、台湾で製造されたものには「471」、輸入品は日本製が「49」、中国製は「690〜695」、米国製は「00〜13」から始まる番号が振られているのだそうだ。

 なお、台湾人の「日本好き」心理は、日本企業にも周知されているようで、台湾のテレビで流れる日本企業のCMには日本語のナレーションをそのまま使用して、「日本ブランド」であることを強調したものが多く見受けられる。

 台湾製食品のパッケージにせよ、日本企業CMにせよ台湾人の対日本イメージが良いことが基礎となっており、裏を返せばこのイメージが悪くなれば事態は一変するということ。日本語がマーケティングにプラス効果をもたらす状況がいつまでも続いてほしいものだ。