ニュース 運輸 作成日:2013年10月9日_記事番号:T00046333
中国初の民間格安航空会社(LCC)、春秋航空が27日、高雄~上海浦東に就航する。LCCが中台路線に参入するのは初めてで、週3便の運航だ。同路線の市場価格(片道)は3,500人民元だが、携帯電話からの予約限定で各便10席を片道199人民元(約3,100円、空港使用料、手数料など別)の超低価格で提供する。通常料金でも430人民元からで、中華航空(チャイナエアライン)や長栄航空(エバー航空)にとって脅威となりそうだ。早ければ12月に桃園~上海浦東にも就航する。9日付経済日報などが報じた。
同社の高雄~上海線は毎週水、金、日曜日の運航で、上海発が午後0時20分、高雄発が午後3時30分。所要時間は2時間10分だ。無料の機内食、飲み物はなく、希望者には有料(40人民元)で提供する他、受託、機内持ち込み手荷物は合計重量15キログラムまでは無料だが、超過分に対しては超過料金がかかるなど徹底したコスト対策で格安料金を実現している。27日の第1便は既に5割の予約が埋まっている。
1日1便目指す
王正華・春秋航空董事長は8日の記者会見で、同路線の料金は2,500人民元を超えることはないと語り、現在15キロまで無料となっている手荷物を有料化することで、運賃をさらに値下げすることも検討していると説明した。
今月1日から中国政府が旅遊法(中国旅行法)を改正し、不合理に価格の低いツアーの催行や、特定の商店での買い物強要などを禁じたことで、高雄へのツアー客が減少しているが、王董事長は短期的な減少にすぎないとの見方を示し、高雄は自由旅行客を呼び込めるとして高雄〜上海線の成功に自信をのぞかせた。また、将来的には増便や1日1便を目指す考えも明らかにした。
台湾大手、「サービスで勝つ」
同路線は1年を通じて閑散期がなく、搭乗率は8割以上を誇り中台路線の中でも人気が高い。エバー航空の片道運賃は29日出発の場合1,990人民元で、価格競争力では春秋航空に分があるが、エバー航空は、LCCとはサービス面で異なるため、春秋航空の参入でも影響を受けないとの見方を示した。同じく中華航空も、短期的には打撃が予想されるが、一般の航空会社とLCCでは客層が違うと指摘。長期的には乗客がサービスの価値をより理解するようになり、プラスだと説明した。現在両社とも値下げの動きは見せていない。
ある旅行業者は、LCCの参入によって乗客の選択肢が増えると説明。春秋航空が乗り入れることで、台湾への自由旅行客が増え、新しい顧客層を開発できると期待感を示した。
春秋航空は2004年創立。上海を拠点に国内線は約50カ所に就航。10年には初の海外路線として上海~茨城に参入した。日本路線では、高松、佐賀にも就航している。先月初めには14年に成田を拠点とした日本国内線への参入も発表した。
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