ニュース 電子 作成日:2013年10月11日_記事番号:T00046358
アップルのiPhone次期モデルで、宸鴻集団(TPKホールディング)がタッチパネルの受注を取り返す可能性が出てきた。業界関係者によると、iPhone5がインセル式タッチパネルに切り換えたことでTPKは日韓メーカーに長年の受注をさらわれたが、アップルは次世代iPhone6で5インチへの大画面化、例年より早い来年第2四半期の発売を目指しており、インセル式のままでは良品率が低過ぎるためTPKの薄膜タッチパネルを改めて検討し始めた。11日付工商時報などが報じた。
スマートフォン用ディスプレイの主流が5インチ以上に大型化する一方、アップルは今年9月発売のiPhone5s、iPhone5cも4インチのままで、市場シェアの流出を招いた。市場調査会社、ディスプレイサーチの謝勤益副総裁は、アップルは4.8インチ、5.7インチの2サイズを開発し、早ければ来年半ばに発表するとの予測を示した。
TPKはiPhone発売以来タッチパネルを供給し、一時はiPhone向けが同社売上高の4割を占めたが、4インチのiPhone5はインセル式タッチパネル採用でジャパンディスプレイ(JDI)、シャープ、LGエレクトロニクスに受注を奪われた。TPKの第3四半期売上高は294億6,700万台湾元(約990億円)で前期比23%減、前年同期比22.3%減と大幅減収だった。
しかしiPhone5は発売以来、タッチパネルの反応トラブルが深刻で、アップルは次期モデル向けにインセル式タッチパネルのテストを続けると同時に、薄膜タッチパネル採用を検討し始め、TPKがアップルに既にサンプルを出荷したとの観測が出ている。薄膜タッチパネルに変更するならば、鴻海科技集団(フォックスコン)傘下の英特盛科技(GIS)にも受注の可能性がある。TPKは観測に対し、聞いたことがないし、顧客へのサンプル出荷は通常の業務だと説明した。
米カンブリオスとも提携
TPKと日本写真印刷(NISSHA)の銀ナノワイヤを用いたタッチパネル技術の共同開発には、米カンブリオスも加わる。同技術でコストを10~20%抑制でき、リードタイムも大幅に短縮できるため、アップルからの価格、スピード、安定供給の要望を満たせることが強みだ。
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