ニュース 社会 作成日:2013年10月16日_記事番号:T00046415
故宮博物院といえば、美術品など約70万点の文物が収蔵され、中国文化の粋を集めた場所として世界4大博物館の一つに数えられている。そんな「お宝」にあふれた故宮だが、ハイテクなセキュリティーシステムに加え、今もなお警備犬が活躍しているそうだ。
故宮に収蔵されている文物は、1948年に蒋介石率いる国民党政府が、共産党との内戦に敗れ、台湾に撤退した際に中国大陸から運ばれたもの。
戦闘の続いていた当時、蒋介石は運んできた美術品などが爆発などで損傷を受けることを懸念し、台北市士林区の山に巨大な穴を開けてその中に収容した。極度に湿度が高く、害虫も多い山のほら穴に国宝を収蔵するというケースは世界でもまれだそうだ。
ただこの普通ではない収蔵方法を採用したことで警備の難易度も高まったことから、85年に人間よりも敏感な犬を導入することとなった。さらに犬はハイテクシステムでも補うことができない「予知能力」を備えているとして今も活躍が続いている。
現在、故宮で警備犬として活躍するのは4匹で、勤務時間は夜8時から朝4時まで。2匹ずつ交代で警備に当たる。勤務時間になると警備員が鎖につながれた警備犬とともに巡回を開始する。しかし12時を過ぎると鎖が外され、今度は犬が警備員を先導する形となるそうだ。
なお、4匹の警備犬のうち最もベテランの「欧吉(オージー)」は、生後半年で故宮に連れて来られ、訓練を受けた後、現在まで7年間お宝を守り続けている。このため、結婚はおろか、恋愛経験もないそうだ。
故宮安全管理室の林厚宇主任によると、一般に警備犬は勤務歴が8年を超えると引退することになるが、欧吉は非常に優秀なため、引退が先延ばしされることになりそうだという。
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