宏達国際電子（ＨＴＣ）の王雪紅董事長と周永明執行長は21日、英フィナンシャル・タイムズ（ＦＴ）のインタビューに応じ、その中で周執行長がすでに一部の経営業務を王董事長に引き継ぎ、自身は製品開発と製品構成に注力していることを明らかにした。これまで週に２日ほどしかオフィスに出ていなかった王董事長は現在出勤日を６日に増やし、営業、マーケティング、サプライチェーン管理を全面的に指揮しているという。22日付中国時報が報じた。
「これまで多くの職責を担い、忙し過ぎた」と語る周執行長は、最近低迷が続くＨＴＣの経営状況について「最大の問題点はミドルエンド市場でシェアを失ったことだ」と説明。今後、同クラスの製品構成を見直すとの考えを示した上で「来年は好業績が期待できる」と強調した。
なおＨＴＣは「当社は現在、極めて重要な時期を迎えており、周執行長は製品イノベーションにより多くの時間を割くことになるが、従来通り執行長の立場から経営の最終決定を下す」とコメントした。
