ニュース 電子 作成日:2013年10月22日_記事番号:T00046548
発光ダイオード(LED)最大手、晶元光電(エピスター)の李秉傑董事長は21日、中小メーカーのM&A(合併・買収)が同社の予想以上に急速に進んでおり、2015年に台湾2社、中国3社まで絞り込まれ、強者がますます巨大化すると予測を示した。LEDエピタキシャルウエハーメーカー、パッケージング(封止)メーカーにとって、残されたチャンスはわずか2年足らずとの認識だ。22日付電子時報などが報じた。
第10回海峡両岸信息産業・技術標準論壇では、LED照明の標準制定や中台提携も話し合われた(21日=中央社)
李董事長は同日出席した第10回海峡両岸信息産業・技術標準論壇(中台情報産業・技術標準フォーラム)終了後、(経営破綻状態の)奇力光電科技(チーメイ・ライティング・テクノロジー)が既に市場から脱落しており、現在のLED業界の再編ペースからして15年までに業界地図が大方固まると述べた。
16年に需給均衡
李董事長はまた、LEDチップの平均販売価格(ASP)は毎年10%以上下落しており、11~12年の下落幅は35%以上に達するなど、粗利益率30%以上でも価格下落による損失から逃れられないと指摘した。価格下落の背景には、中国政府の補助金政策で中国メーカーが生産能力を急速に拡大し、LEDチップの供給過剰が2年以上続いていることがある。
来年上半期も供給過剰が続くが、早ければ同年下半期、遅くとも16年にはLEDチップは需給均衡に向かうと予測した。需要拡大傾向のLED照明にLEDチップの生産能力を利用できるためで、LED照明向けは来年第3四半期にテレビ、パソコンなどのバックライト向けを上回る可能性があるという。
なお、LED照明の業界再編には時間がかかるとの見方だ。各地にその地域を治める「ローカルキング」がいる上、市場自体が非常に大きいためだ。
垂直統合で生き残り
李董事長は、同社は今後3年の投資、出資に必要な資金を準備しており、川上、川下との「バーチャル垂直統合」で規模拡大を図ると述べた。一貫生産はリスクを伴うとの判断からだ。
傘下の広鎵光電(ヒューガ・オプトテック)が今年6月に損益均衡、第3四半期に利益を出しており、エピスターは今年は黒字転換すると市場でみられている。昨年はヒューガの損失20億元を計上し、エピスターの純損失は11億1,700万元に上った。
エピスターは来年、設備投資額を今年の30億元からさらに引き上げ、MOCVD(有機金属気相成長法)装置30台を追加する計画もある。
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