ニュース 社会 作成日:2013年11月1日_記事番号:T00046741
ブログサービスなどを提供する大手インターネットサイト「無名小站(Wretch)」の創業者、林弘全氏(32歳)はこのほど、インターネット経由で不特定多数の援助者から寄付金や投資を調達する、いわゆる「クラウドファンディング」のためのプラットフォーム「flyingV」を立ち上げた。
林氏は大学院生だった頃に先輩や後輩6人と共に無名小站の立ち上げを決意。当時はITバブル崩壊時期に当たったが、資金援助者が現れたことでスムーズに起業できたという。さらに2007年には大手ポータルサイト「ヤフー!奇摩」へ吸収され、アジア太平洋地域SNS製品企画管理主管に任命された林氏の年収は300万台湾元に達した。
一見、順風満帆のようだったが、林氏は「当時は人生に行き詰まりを感じていた」と語る。そして2011年に突如ヤフーを離職した。
その後1年間を次の目標に向けた準備期間に当てた林氏は、若者が立ち上げたいくつかの企業に出資する中で、小さな企業は銀行から融資を受けられず資金難に直面しがちであることを発見。そしてその原因は台湾に資金がないということではなく、小規模企業に対する信用がないことだと気付いた。
林氏は「かつて自分の父親の時代は起業のチャンスが転がっており、努力すれば成功できたが、今の時代に成功しようとすれば、突出したアイデアでもない限り莫大な広告費用が必要で、そんな費用は一般人には負担できない」と指摘する。
こうした中で彼は、若者が起業する際に資金を調達しやすいようにと昨年4月、「flyingV」の創設を決意。当初は信用不足から1つのプロジェクトに1〜3万元程度の資金しか集まらなかったが、これらの案件が成功し、その過程がネット上に公開されると、徐々に不信感が解消されていき、100万元、200万元と調達額が急速に増えていった。
8月末時点で「flyingV」に提出されたプロジェクトの件数は600件超、うち審査を通過したのが250件、さらに100件が資金調達に成功。これまでに集まった資金は3,500万元を超えた。「今度は自分が他人の夢の実現を支援したい」と語る林氏の新たな事業は順調に育っているようだ。
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