ニュース 電子 作成日:2013年11月11日_記事番号:T00046930
タッチパネル大手、勝華科技(ウィンテック)が年内に台中市の環中工場と中国・広東省の東莞工場の生産ラインを停止する。業界ではタッチパネル搭載ノートパソコンの需要低迷を受け、宸鴻集団(TPKホールディング)傘下の達鴻先進科技(CANDO)も先週、新竹工場のライン2本の休止を発表したばかり。2007年のiPhone登場からスマートフォン、タブレット型PC、ノートPCまでタッチパネル応用製品が拡大したが、タッチパネル生産への参入が相次いだ結果供給過剰を招き、大手まで減産を迫られている。11日付経済日報などが報じた。
タッチパネル需要の急降下を受け、ウィンテック、CANDOの他、9月下旬には牧東光電が100%子会社、牧東光電(蘇州)売却を発表し、市場から撤退。タッチパネル設備メーカーの映相科技(イメージテック)、受託メーカーの久尹(JOYIN)はそれぞれ公開株式の発行、興櫃市場(エマージング市場)登録を見送ることを決議した。
顧客、アップル以外に移行
ウィンテックは2工場の生産ライン停止の事実を認めている。従業員の異動など関連手続きは年内に完了する予定だ。工場の固定費1カ月当たり1億5,000万台湾元(約5億円)が削減できると試算している。1カ月の損益分岐点は80億元から70億元まで下がる。
閉鎖する中台の老朽工場の月産能力は、環中工場の第2.5世代生産ラインが3.5インチ284万枚、東莞工場の第3世代生産ラインは10インチ127万枚。今後はそれぞれ中工工場(月産能力10インチ172万枚)、松山湖工場(10インチ241万枚)に生産を集中する。
ウィンテックは、タッチパネル景気を楽観していたため、特に前工程のタッチセンサーの生産能力を拡大し過ぎて、後工程の貼り合わせ生産能力を大きく上回ってしまったと指摘した。顧客、製品構成を見直した結果、前工程の生産能力過剰が課題となったと説明した。
証券会社は、ウィンテックは当初、アップルを主要顧客としていたが、徐々にアップル以外が中心となっていると指摘。製品構成見直しの効果が出ており、年内は増収が続くと予測した。
10月増収、タブレット貢献
ウィンテックは第3四半期、純損失が27億1,200万元、1株当たりでは1.3元と、過去6四半期で最悪の業績だった。製品構成の改善で、10月の連結売上高は72億1,800万元(前月比25.27%増)と、今年の月別売上高としては1月の73億5,100万元に次ぐ高水準だった。成長の6~7割はタブレットPC用タッチパネルによる貢献だ。
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