ニュース 社会 作成日:2013年11月13日_記事番号:T00046962
新竹県湖口郷の「郷民代表会」(郷議会)でこのほど、議長に当たる「郷民代表会主席」を選挙の投票ではなく、「神のお告げ」で決めるという事態が起きた。立候補者や他の議員は納得して特に反対はなく、平和裏に新主席が決まったようだが、一部住民からは「21世紀にもなって神頼みとは民主精神に反する」などと、呆れたとの声が上がっている。
事の発端は、同郷民代表会の現主席、鄭宏釗氏が、2010年に行われた郷民代表選挙で当選するため、親族や友人など18人の戸籍を同郷に移して投票させたことが「公正な選挙の妨害」に当たるとして1年の懲役判決を受け、その後上訴したものの棄却され、今年5月に刑が確定したことだ。
収監に伴い鄭氏は議員の地位を失うことになり、改めて主席を選ぶ必要が生じた。しかし、新たな主席に7人もの郷民代表(郷議員)が立候補したため、これが原因で地域の和が乱れると懸念した鄭氏は地元の道教寺院「顕聖宮」で占いを行い、神様に新主席を選んでもらうことを提案。これに候補者全員が同意した。
「神のお告げ」を聞く具体的な方法として、立候補者が筊杯(道教の占いに用いられる2つ1組になった赤い三日月状の木板)を10回ずつ投げ、「賛同」を意味する「聖筊(1つが表、1つが裏)」の目を一番多く出した議員を当選とすることにした。
そして12日午後9時、顕聖宮に集結した7人の候補者が各自10回ずつ筊杯を投げた結果、「聖筊」の目を7回出した陳徳木議員が新主席に就任することが決まった。他の候補者はお香を上げて「神の意志」を受け入れることを表明し、陳議員に祝意を述べた。
議員たちはこれで納得しているようだが、有罪となった議員が提案したルールで新たな主席を決めることや、「政教分離の原則」を考えると、この決定が腑に落ちない住民も当然いることだろう。
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