ニュース 電子 作成日:2013年11月15日_記事番号:T00047038
ノートパソコン受託生産メーカー大手、広達電脳(クアンタ・コンピュータ)は14日、ノートPC市場は来年以降、安定すると指摘した。今年の出荷目標4,400万台から来年は5~10%の成長を予測している。ノートPC市場はタブレット型パソコンの普及によって悪影響を受けたものの、タブレットPCは買い替えが少なく、浮いた予算がノートPC購入に回されるため打撃は薄れつつあると15日付電子時報は指摘した。
林百里董事長は、ノートPCは消費者が仕事をするときに必要な道具である一方、タブレットPCは持ち運びできるクラウドコンピューティング対応製品にすぎず、使用目的が異なるためノートPCの代わりにはならないと従来通りの考えを繰り返した。その上で、マイクロソフト(MS)もノートPCの地位向上策を考えていると指摘した。
梁次震副董事長は、顧客の主力製品の受注が14、15インチに集中していることから、消費者が作業をしたりデータを見るために比較的大画面の機種を選ぶ傾向が分かると述べた。来年のノートPC市場は0~5%減と予測した。
仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)の陳瑞聡総経理は、今年がノートPC産業の最も辛い時期で、来年は状況が良くなると述べている。市場調査機関も、来年ノートPC市場規模のマイナス幅は縮小するとみている。
タブレット下方修正、利幅を考慮
今年のタブレットPC出荷目標について、クアンタは前年並みの1,500万台まで、従来の2,000万台から25%引き下げた。来年はゼロ成長の恐れがある。
梁副董事長は、中国ブランド、「ホワイトボックス(白牌)」と呼ばれるノーブランド、無名ブランドが参入し、相場が当初の200米ドルから大きく下落したと指摘。利益を考慮して受注するかを判断すると述べた。
業界関係者によると、7インチタブレットPCがホワイトボックスで50米ドルまで下がっている。ハイエンド製品が欲しい消費者はiPad miniを購入するため、間にはさまれた中価格帯製品は苦しい立場だ。クアンタは、受託生産するグーグルの第2世代「ネクサス7」の販売不調により、慎重姿勢になっているとの見方もある。
iWatch、受注候補か
スマートフォン、タブレットPCに続くヒット商品になると期待が高まるウエアラブルデバイス(装着型端末)について、梁副董事長は、現在の受注はスポーツ用の腕時計が中心だと明かした。アップルの「iWatch」に関してはコメントを控えた。消息筋によると、クアンタがiWatchを最も多く受注し、鴻海精密工業が2番手のサプライヤーとなりそうだ。
クアンタが同日発表した今年第3四半期の連結売上高は2,203億1,800万台湾元(約7,500億円)で前期比15.3%増、純利益は46億5,300万元で同15.7%増だった。
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