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台北駅の板南線ホーム、エスカレーター止めて混雑緩和


ニュース 社会 作成日:2013年11月18日_記事番号:T00047043

台北駅の板南線ホーム、エスカレーター止めて混雑緩和

 通勤で都市交通システム(MRT)の台北駅を利用する方なら、淡水線から板南線へ乗り換える際、板南線のプラットホームに降りるエスカレーターが運転を停止している場面に遭遇したことがあるのではないだろうか。故障のために止まっていると考えるのが普通だが、実はこれ、ホームに人があふれかえるのを防ぐため、わざと止めているのだという。

 同路線を利用する乗客によると、板南線ホームに降りるエスカレーターは毎朝8〜9時、および夕方6〜7時にかけて運転を停止。乗客は止まったエスカレーターかそばの階段を自分の足で降りるしかなくなる。

 この乗客は「急いでいる通勤時間にエスカレーターが止まっているため、みんな走ってホームに駆け込んでいる」と指摘。「運営会社は客を強制的に運動させたいのか」と不満を漏らす。なおエスカレーターの段差は階段よりも大きいためとても歩きにくいそうだ。

 これに対し、MRTを運営する台北大衆捷運公司の譚国光総経理は、「ラッシュ時にエスカレーターの運転を継続すれば、板南線ホームに乗客が多くなり過ぎて不快な思いをすることになるが、運転を停止すれば乗客はホームに降りず、エスカレーターの上で待機することができる」と説明。数年前からこの方法を導入しているそうだ。

 しかし昨年、新荘線の忠孝新生~古亭間が開通したことで、台北駅での乗り換え利用は1日26万人から20万人に減少した上、板南線の列車は2分間隔で運行されており、乗客からは「ホームには常に余裕があり、通常通りエスカレーターを動かしても問題ないはず」との反論の声が上がっている。

 専門家も、「こうした方法でホームの混雑を緩和できるとは考えられず、運営側の説明には無理がある。恐らく電力コストの削減が真の目的だ」と指摘している。