ニュース 運輸 作成日:2013年11月25日_記事番号:T00047199
台北都市交通システム(MRT)信義線が24日開通し、最初の1カ月間無料開放されることもあり、家族連れなど22万人が足を運んで新路線を体験した。沿線には台北101や大安森林公園、有名グルメ街の永康街、中正紀念堂があり、通勤・通学はもちろん、観光や休日のレジャーの足としても重宝されそうだ。
駅を出ると台北101はすぐ目の前だ(24日=YSN)
台湾最高層ビルの台北101および台北世界貿易センター(TWTC)前にできた台北101/世貿駅。階段を下り構内に入ると真新しい改札口や券売機、案内板などの設備や、壁面の装飾を背景に記念写真を撮る友人連れが目に飛び込んできて、開通直後の華やかな雰囲気が漂っていた。同駅に滑り込んできた電車はどれもほぼ満員で、日中いっぱい混雑が続いた。
台北101および一帯の商圏はこれまで徒歩で約15分離れた板南線市政府駅が最寄りで、人気スポットでありながら公共交通機関はバスしかなく不便だった。信義線開通で短時間で来れるようになるため、最も恩恵を受けるエリアと言えるだろう。
同駅から新荘線、蘆洲線、中和線との乗り換え駅である東門駅まではわずか3駅7分だ。永康街の最寄り駅で、小籠包で有名な「鼎泰豊」の本店がある。従業員によると、普段の土日の昼は1時間待ちだが、この日は1時間半待ちになった。また、マンゴーかき氷店「芒果皇帝(キング・マンゴー)」は、来店客が3割増えたと話した。
永康街商圏の90の業者が、開通記念で最大3割の割引セールを行っている(24日=YSN)
東門駅は信義線開通で台北駅と乗り換えなしで結ばれた。交通の利便性向上によって、永康街の各店は観光客がさらに増えると期待を寄せている。
個性的な駅に注目
信義線は中正紀念堂駅から象山駅までの6.4キロメートルに7駅が配置され、板南線に続く台北市で2番目の東西方向の路線だ。中正紀念堂駅では淡水線と新店線に、大安駅では文湖線に乗り換えられる。運営会社の台北大衆捷運公司では、1日当たり延べ12万〜13万人の利用を予想している。
総工費は392億台湾元(約1,350億円)、1キロ当たり約42億元で、用地の買収費用がかさんだこと、および最先端の耐震設備を導入したことで、台湾全土で「最も高額なMRT」となった。2017年末をめどに象山から広慈博愛園区まで1.6キロの延伸が予定されている。
大安森林公園駅は公園と一体化。市民の憩いの駅となりそうだ(24日=YSN)
信義線の駅は半円形の広場と噴水のある庭園を配した大安森林公園駅など、5駅で景観デザインやパブリックアートを重視した設計が施されており、利用者を快適な気持ちにさせる。
なお、信義線は開通を記念して、悠遊カード(イージーカード)利用で1カ月間運賃無料となる。中和線各駅および台電大楼・古亭駅から淡水線台大医院以北の各駅までの区間を利用した場合は3割引きとなる。
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